第9号のできるまで

2011年10月27日(木)

第9号本日から取り掛かります。
横板の材料(写真のモノが3枚)、厚さ3mmのモノを薄くしていきます。
目標は、1.5mmです。
・・・が、1枚半しかできませんでした。
それでも、ゴミは山のように出ました。
美味しそうな、綿菓子のようでした。


2011年11月8日(火)

Cカーブに横板の貼り付け。
なんとか薄くした、横板の材料3枚のうち、2枚から約35cmほど切り離し。
専用アイロンで内枠に添うように変形させます。
ブロックと横板の接着場所にニカワを塗り、クランプで固定します。
クランプの固定にも、予想外の難問があり、締め付けにひと苦労です。


2011年11月22日(火)

ブロックの整形です。
バイオリンより大きいのでアラが目立ちます。
Cカーブの4か所と、ボタン・ボトムの計6か所ですが、もう少しやすりをかけないといけません。
ちなみに、大きさの感じを出すために、鉛筆を置いてみました。


2012年1月17日(火)

横板の整形です。
一見、バイオリンに比べ大変そうですが、大きい分カーブがきつくないので思ったほどではない・・・と言われましたが・・・。
1〜2枚目はやっぱり大変でした。
4枚目で、少し何かが見えてきました。


2012年1月23日(月)

外枠が完成し、裏板に入ります。
枠が出来上がって初めて板の形が決まるのです。
この材料を切ったばかりの状態だと、まだまだかなり重いです。
今日は、特に厚い部分から削り始めました。


2012年1月27日(金)

ひたすら裏板削りです。
センターやコーナー周辺中心に。
少しだけ、それらしくなってきました。
今日は持ち帰りました。約4kgくらいです。


2011年2月16日(木)

今日も裏板の外側削りです。
周辺部が、ようやく6〜8mmくらいになってきました。
5mm台になれば、ゲージを使って全体的に薄くしていけます。



2011年3月2日(金)

裏板の外側削り。
家での作業で外周を6mm平均にしました。
今日は全体的に肉を落としていく感じです。
写真は中央部付近にゲージを当てたところです。
当たってるところはほんの一部ですが、このゲージのラインにぴったりくるようにするのが目標です。
ただ、写真の中央部は一番カーブがきついため、理想のゲージラインからかなりほど遠い感じです。



2012年3月13日(火)

裏板の外側削り。
外周の平らな部分を6mm→5mmに。
それにともない真ん中の方がもっこりした感じになるので、自然なカーブに近づけていきます。
さらに、全体の形を整えながら少しずつ削りこんで、目標値に近づけていくのです。



2012年3月22日(木)

裏板の外側削り。
作業としては前回と同じ。
写真もあまり変わらず、なので省略。



2012年3月30日(金)

裏板の外側削り。
作業としては前回と同じですが、真ん中あたりを中心に攻めました。
写真もあまり変わらず、ですがだいぶ完成に近づき、重量が減り持ち運びも楽になりました。



2012年4月6日(金)

相変わらず裏板ですが、最終段階に近づきました。
スクレーパーやヤスリで凸凹をなくしていきます。
ある程度まできたら淵の整形です。
形が決まったら、いよいよパフリング入れる作業に入れます。
まずはパフリングカッターで形通りの傷をつけます。
その線を元に溝を掘っていくのです。



2012年4月17日(火)

家でパフリングの溝掘りしていきましたが、やや浅め。
また、コーナー部分も残していったため、先生のところで仕上げです。
要領はバイオリンと同じなので、なんとかうまくパフリングが入りました。
接着には他の部分と同じようにニカワを使っているため、乾くまで次の作業に入れません。
そのため、内側を少し削り始めました。




2012年4月27日(金)

裏板の表側。
パフリングが入ったので、最終整形に入ります。
縁から2mmはそのままに、そこから中心に向かって1cm先まで少しずつ掘り下げていきます。
その1cm先のところを最深部としてせりあがっていくのが目標の形になります。
自然なカーブが難しい・・。
続いて裏板の内側を削っていきます。(写真は内側の図)



2012年5月8日(火)

裏板の内側に本格的に入ります。
ただひたすら削ります。
真ん中あたりが一番厚く、6mmくらいを目指します。
スタート時に28mmのところ、12mmくらいまできました。



2012年5月18日(金)

裏板の内側、ただひたすら今日も削ります。
でも、常に厚さを測りながら。

また、本体裏板側のライニングの取り付け準備に入ります。
3mm厚に削った板を本体カーブに合わせて曲げていきます。
また、センターのブロックには切り込みを入れます(写真)。



2012年5月24日(木)

今日のメインの仕事も裏板の内側の掘り込みです。
だいぶ目標値に近づいてきたので、凸凹を減らす工夫をしながらです。

また、先週曲げたライニングをニカワで貼り付け。
写真はコーナーブロック周辺です。クリップでしばらく留めておくのです。




2012年6月12日(火)

裏板は最後の仕上げに近づきました。
内側はカンナ痕がたくさん残っており、こまかい凸凹はあとからあとから見つかるので、キリがない感じです。
表側も細かい凸凹の最終退治です。

さらに、表板にも入ります。
やることは裏板と同じですが、材質がやや柔らかいので、進行が速いです。
慣れ、もあるでしょう。


2012年6月19日(火)

今日はひたすら裏板のみです。
表側を紙やすりで整え、内側をさらにベストに近づけていきます。
特に中心部が肉厚な感じでしたが、そこを削るとさらにその周りが気になってきます。
それでもどうにかこうにか、重さも720gを切りました。
あとは、細かい傷退治です。
タップトーンもほぼ目標のCになりました。



2012年6月29日(金)

写真は似たものが続いたので省略です。
裏板の仕上げへ。
重さ705〜710g、タップトーンはH〜C、たぶんH寄り。
いよいよ本体と貼り付けですが、次回へ。
表板、これまでは大雑把に削っていたので、凸凹が激しく、平らなカンナですっきりするところから。
意外にも、ゲージに近いラインになってました。
あとは掘り下げていきます。


2012年7月5日(木)

裏板の張り付けです。
ライニングを少し切って軽くします。
本体と裏板、張り付けた時に隙間のないよう整形します。
糊付け部分に先に少しニカワを塗っておきます。
クランプで何か所か留めながら位置を決めていきます。
隙間から流し込むようにしてニカワを本格的に塗っていきます。
最後にしっかりクランプのネジを留めるのです。


2012年7月12日(木)

今日も写真は省略です。
表板をひたすら削ります。
周辺部を8mm→6mmくらいにして、平らなところも広げました。
全体的に、少しづつ薄くなってきてるような気はします。
裏板の時よりも、多少いい形で進んでるきもします。
家に持って帰る時に、確実に軽くなってます。



2012年7月26日(木)

表板。
周辺部を5mmくらいに。
あとはまたひたすら全体的に削り下げていくだけです。



2012年8月8日(水)

今日も写真は省略です。
表板、少しづつ薄くしていきあと一歩くらいまできました。
これからは、カンナも歯を出しすぎない、とか木目に更に注意、です。
ヘタな傷は命取り〜。



2012年8月23日(木)

表板、外側をスクレーパー→紙やすりへと道具を変えながら均(なら)していきます。
ある程度まできたら、、凸凹している外周を綺麗にしていきます。
パフリングカッターは、この外周に沿って切り傷を作っていくので、見た目よくなるように。
いよいよ、パフリングカッターで溝を掘るための印(傷)をつけていきます。
傷に沿って、ナイフを入れるところまで。



2012年8月28日(火)

パフリング入れ。
家で溝をあらかた掘っていったので、まずはパフリングをアイロンで変形させていきます。
ある程度曲線通りになったら、余分に長い所を切り落とします。
コーナーにあたる部分は綺麗に合わさるようにうまくカット。
ここで、出来上がりの美しさが変わります。
写真は一番うまくいったコーナーです。



2012年9月6日(木)

パフリングの補修。
ヴァイオリンより大きいので、溝を太くしすぎた部分の穴が目立ってしまうのでほんの少し樹脂を埋めます。
1〜2時間乾かす間、少し内側を掘ります。
最大3cmのところが半分くらいにはなりました。
いよいよ苦手な表側の最終整形です。
縁から頂上までなだらかなラインを目指します。



2012年10月11日(木)

まずは表板の表面側の最終調整、特に縁やコーナー付近の凸凹をなくします。
特にコーナー付近は、カンナを使いにくいので、彫刻刀で形を整えます。
いよいよ内側へ。
間が3週間あったので、家でだいぶ削ることができました。
全体的に10mmを切るくらいのところで減らしていましたが、今日の作業で8mmを切るくらいまで削れました。
この時点で重さは約700g。
目標値は500gちょいだそうです。


2012年10月18日(木)

表板の内側です。
ただひたすら削り続けます。
もちろん厚さを常に気にしながら。
中央部がだいたい6mmくらい、その他の部分が5mmくらいまで来ました。
重さも560gくらいまで落ちました。




2012年10月25日(木)

表板の内側の続きです。
そろそろ目標値に近づいているのでおおきなカンナは使えません。
小さなカンナ、平らなカンナ、スクレーパーで凸凹取りで、綺麗にしていきます。
中心部で5.5mm、その他周辺部で4.5mmくらいにはなったでしょうか。
全体的にあと0.5mm減らしたいところです。
タップトーンがおよそDなのであと半音下がってCisにしたいそうです。
重さもあと10〜20g減らすのが目標です。


2012年11月13日(火)

表板の内側、そろそろ仕上げです。
縁から2〜3cmのところを一番薄く3〜3.5mmにします。
これで一気にタップトーンがCisに下がりました。
あとは細かい凸凹をとっていき、最終的にきれいにすれば次のステップに進めます。
重さも505gまで落ちました。




2012年11月22日(木)

表板、内側の最終調整。
縁を中心になだらかに。
タップトーンがCisからさらに下がってC寄りに、重さも496gになりました。
いよいよFホールの穴あけです。
製図はしっかりと。
丸い所と中心部3か所、左右計6か所に彫刻刀で穴を開け、そこからカッターで広げていきます。
また、次の作業のバスバーの用意をします。


2012年11月27日(火)

Fホールの仕上げ。
サウンドポストが入るようにするのが最低限の大きさです。
ニスを塗ると入らなくなることもあるらしい・・・。
バスバーを所定の厚さ、長さに切りそろえます。
表板の内側に、どの位置に張り付けるか、作図。
ぴったり張り付けられるよう、削っていきます。



2012年12月4日(火)

バスバーの整形。
家である程度やって、教室でもやりましたが、最後のツメまで行かず。
先生のところに入院です。

いよいよネックへ。
まずは両脇を絞っていきます。
徐々にスクロールに近づいていきます。


2012年12月18日(火)

表板側、張り付けの準備。
内枠の取り外し。
ライニングは3mm厚に削り揃え、アイロンで温め形に合うよう整形。
ニカワで貼り付け、木製洗濯ばさみで押さえておきます。
バスバーは、先生に貼り付けしてもらいました。
ネックは、スクロール部分を削り進めていきます。



2013年1月10日(木)

本体は、ライニングの整形。
側板から飛び出した部分を削り、反対側は斜めに切って軽くします。

表板はバスバーの整形。
Fホールの刻みに一番近いところが頂上になるよう、山型に削ります。
この時点で、表板のFホールの穴あけ時と同じタップトーンになるように、バスバーの高さ調節。
音程が近づいたら、角を落として丸っこくし、また山裾はぎりぎりまで(1mm高)薄くします。


2013年1月22日(火)

本体接着準備と、ペグホールの穴あけ。
本体に表板を張り付けるため、ピッタリするよう縁を削ります。
が、今日は貼り付けまで行けず、ラベルを貼ったのみ。

ペグホールは、まずドリルで何か所か穴を開けます。
その穴を頼りに、広げていくのです。



2013年1月31日(木)

いよいよ表板の張り付け。
表板全体を載せてもピッタリはきませんが、部分部分で押さえつけて隙間がなければOK。
ニカワを一度塗りますが、すぐに乾くのでクランプで留めながら、隙間を作ってもう一度ニカワをつけます。
表板と本体のズレがないよう確認し、最終的にクランプのネジをしっかり回します(写真)

ネックは相変わらず、渦巻きとペグホールを少しずつ進めていきます。



2013年2月7日(木)

ネックの渦巻き部分です。
頂上まで到達し、段差も見えてきました。

本体、無事にくっついているので、縁の整形です。
カンナで角を落とし、紙やすりで丸みをつけていきます。




2013年2月28日(木)

ひたすら、ネックのスクロール部分。
少しずつ彫り(掘り)込んで形を整えるだけ。



2013年3月5日(火)

今日もただただ、ひたすらネック。
スクロールの表裏、棹の部分など。
スクロールの付け根の裏側は、バイオリンとちょっぴり違います。



2013年3月17日(日)

スクロール。
棹がだいぶ完成の太さに近づいたか・・・って感じです。
ペグホールも完成幅に近づく。
バイオリンで言うところの、左手親指の腹が着くところ(チェロではあまり使わない)丸っこくできました。
その他、こまごましたことを少しづつ・・・。




2013年3月26日(火)

ネックと指板の作業。
ネックはまだ途中ですが、先生にネックスラントをいれてもらいました。
その間こちらは、指板削りです。



2013年3月28日(木)

ネック、表面をなでただけ・・・。
と言うわけで、ネックちゃん、先生のところに入院です。



2013年4月9日(火)

入院してたネック、すっかりきれいになりました。
今日は、細かい傷をなくすように磨くところから。
お尻の、本体と接着する部分は今まで手つかずだったので、のこぎり痕を消すようヤスリがけ。

本体の方も、接着準備に入ります。
写真のように掘り込み。
また、エンドピンを入れる穴も開けます。


2013年4月14日(日)

ネックの取り付けで難しいのは角度です。
また、一番テンションがかかるので、ぴったり貼り付けなければなりません。
そのために、なんども試しに置いてみて角度を点検します。
写真はまだ乗せてみただけの状態です。

ただ、同時にサドルも張り付けるので、ちょうど良い厚さに削ります。



2013年4月27日(土)

ネックはやっぱり先生につけてもらいました。
サドルの貼り付け。
ボタンの整形。
ニス塗り直前なので、全体をやすりがけ。



2013年5月2日(木)

木だし(着色)は先生にやっていただきました。
目止めは今回黄色でなく、ゴールデンブラウンで。
色がつくと残った傷がだいぶはっきりと見えてきます。
後は家に持ち帰り、ニス塗りとやすりがけを繰り返します。

指板の表側は、ある程度形になったので、軽くするため内側の不要な贅肉を削っていきます。



2013年5月21日(火)

前回持ち帰ったニスで3回、その後もらったニスで7回、計10回ニス塗り。
途中、2回置きにヤスリがけ。
だいぶ色づいてきました。
今日は指板の内側の不要な贅肉の処理だけで一日終わりました。
また、ニスももらったので、あと4〜5回ニス塗りすれば仕上げに入れそうです。


2013年5月28日(火)

結局プラス6回のニス塗りで、計16回ニスを塗りました。
今日はペグの整形とペグ穴の拡大です。
ペグも材料は大き目のまま販売されてるので、所定の太さに削り、長さも調節しなければなりません。
いよいよ次回、指板とナットの貼り付けです。


2013年6月4日(火)

いよいよ音出しの日。
指板、ナットの貼り付け。
サウンドポストを立てる。
駒を削る。
テールピースの裏側を削って軽くし、エンドピンの穴あけ。
いよいよ弦を張って、ついに音出し。
次回、ついに調整して、一応の完成予定〜。


2013年6月18日(火)

最終調整。
主に駒の調整です。
約2mm弦高が高かったので駒を低くし、更に薄く削りました。
一番薄いところで、2.6mmです。
また、サウンドポストの位置を調整し直しました。
前回、初めて音出しした時より、音量が増加し、レスポンスもよくなり、音が広がった感じになりました。
とりあえずの完成です。


2013年月日()











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9号その@