映画と文化データベース
Movie and Culture Database (MCDB)

|Concept
映画と文化データベース(MCDB)はカテゴリ別に体系化したデータベースである。古典映画から新作映画にいたるまで、多様な文化の視点で分析して、作品概要・批評・研究事例をデータ化してある。語学文化・文学・社会学・心理学・諸芸術に亘って、厳選した映画作品をカテゴリ別に体系化したので、知的資源として研究に有効活用できるデータベースである。
 映画の優越性と有効性
英語教育の教材となる数あるマルチメディアの中でも、特に映画はセリフ(言語}と映像/身振り(非言語)の相互作用や、異文化・社会・歴史を表象して普遍性を内抱するメディアであるゆえに、エンターテイメントを超越して、映画が描く世界の社会・家族への共感や知見を共有して、考えて討議し合うことができる優れたメディアである。

カテゴリー15
□→コロニアル/ポストコロニアル文化
    ・移民・鎖国・開発・貿易
□→モダン/ポストモダン文化
    ・情報・技術・コミュニケーション回路
    ・人権・LGBTQ
□→環境安全を守る文化
    ・自然災害・感染症・多次元宇宙
    ・AI・SNS
□→ジャポニスム・東洋アジア文化
     ・王室
□→歌舞伎文化
□→食文化
    ・伝統的な食物・料理・食材・マナー
□→都市・古都文化
    ・地域・観光
□→衣装/ファッション文化
□→地中海文化
□→ジャーナリズム・報道文化
□→スポーツ文化
□→ ミュージカル文化
□→ 映画文化
    ・文学・映画・テレビ
    ・諸芸術(音楽・美術・建築・書道・舞踊)
□→ファンタジー・幻想・仮想現実
□→ メッセージ・メタファ

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カテゴリー定義
1 コロニアル/ポストコロニアル文化
  ・移民・鎖国・開発・貿易
植民地主義以降の、あるいは脱植民地状態(コロニアルな状況の後に/終焉後の)という意味。-日本大百科全書 ポスト・コロニアリズムは、1980年代に提唱された概念で、植民地支配とそれが後に残したものを対象とする研究をさす。西洋の植民地主義という歴史的事実と、旧植民地が独立したあとの西洋と非西洋のイデオロギー的関係、文化的な変化のプロセスを考察。西洋の支配的言説との関係を射程に入れ、人種、ジェンダー、階級という観点から、植民地主義への抵抗と植民地主義以後の新たに生み出された国民的、個人的アイデンティティの問題が提起される。
2 モダン/ポストモダン文化
  ・情報・コミュニケーション回路・人権・LGBTQ
情報とコミュニケーション回路を経過し、人権・人間の生き方・フェミニズム・ジェンダー・LGBTQの多様性を可視化する。
ポストモダン(英: postmodern)、ポストモダニズム (英: postmodernism) とは、進歩主義や主体性を重んじる近代主義や啓蒙主義を批判して脱構築する姿勢や主張である。内容は論者や文脈によって異なり、明確な定義はないが、近代的な主体を可能とした知、理性、ロゴスといった西洋の伝統的な概念となる ポストモダンな状態(postmodern condition, postmodernity)を指す場合と、近代への批判的な運動であるポストモダニズム(postmodernism)を指す場合がある。この用語は思想(哲学、現代思想)・文学・建築の分野で使われている。
3 環境安全を守る文化
  ・自然災害・感染症・多次元・宇宙・AI・SNS
  地球温暖化で歴史上変化してきた生物に関わる諸事例や暮らし方の変化を実証しながら、21世紀の現在、我々がCO2増加の難問の解決に直面していることに眼を向けさせ、映像で映し出して、地球環境の深刻な状況を伝えている映画 ・自然災害に立ち向かいを克服する姿勢・感染症ウイルス拡散を抑制する有様を伝え、歴史が語る背景として、ローマ時代の天然痘感染、16世紀のペスト流行、19世紀のコレラ、20世紀のインフルエンザ(スペイン風邪)の流行をすでに映画では描いている。・多次元・宇宙・AI・SNS、等は21世紀の世界的な現象であり社会問題となる。
4 ジャポニスム・東洋アジア文化
  ・王室
  ジャポニスム(仏: Japonisme/英: Japonism)は19世紀後半にヨーロッパで流行した日本趣味。19世紀後半に日本美術の影響を受けてヨーロッパ、アメリカ合衆国で盛んになった。絵画・版画・彫刻・工芸・建築・写真など、あらゆる美術分野にわたり,1856年頃から 1910年代にかけて、フランスを中心に広く各国に見られる。ルネサンス以来の伝統的美術表現が、近代的感覚に適合しなくなってきたため、これを打破し新しい芸術を生み出そうとしていた芸術家たちが、開国によって知った日本の美術の斬新で高い質に衝撃を受けて生まれた傾向である。ー ブリタニカ国際大百科事典
オリエンタリズム(英: Orientalism、仏: Orientalisme)は文学や美術における東方趣味、および東洋に関する知見を意味する語。 後者はオリエントに関連する諸研究(オリエント学・東洋学・アジア学など)を広く指す。狭義/今日的には、E. サイード《オリエンタリズム》(1978年)以降の用法で、〈ヨーロッパのオリエントに対する思考と支配の様式〉と定義されている。
5 歌舞伎文化
  日本の古典演劇の一つ。セリフ・音楽・舞踊の各要素が混然一体となっている。歌舞伎は「傾(かぶ)き」(異常・放埒の意)のあて字。江戸時代初期の出雲の阿国のかぶき踊が始まりとされる。元禄期になって歌舞伎は完成度を高め、演技・演出の型や家の芸が生まれた。第2次世界大戦後、擬古典から古典を意識しないものまで種々の新作が上演され、3世市川猿之助によるスーパー歌舞伎という新しいジャンルが出現する。1965年国の重要無形文化財に指定。2008年世界無形遺産に登録される。 舞台上演ではなく、歌舞伎映画も多く製作せれている。
6 食文化 
  ・食物・料理・食材・マナー
  食材とは、料理の材料となるもので、手を加えて、調理することで食べられるもの。食品とは、食材を含めた、人が日常的に食べ物として摂取するものの総称で食材は食品に含まれる。料理(りょうり)は、食物をこしらえることで、食材、調味料などを組み合わせて加工を行うこと、およびそれを行ったものの総称である。食文化は、食事にまつわる文化のこと。食材の選び方、献立の立て方や調理法から食器の選び方や誰と一緒に、どのように食べるのか、作法・マナーなど多くのことが含まれる。 食事の頻度、食事する時刻、なども食文化の要素の一つである。また普段は何を食べるか、暦上の特別な日には何を食べるのか、も含む。
7 都市・古都文化
  ・郊外・地域・観光
  都市( 英: city)とは、商業、流通などの発達の結果、限られた地域に人口が集中している領域。都市についての国際的に統一された定義はない。都市は、機能的には居住地域、工業地域、商業地域からなり、中心部に官衙や事務所、商業施設が集中する地域である。ドーナツ型に同心円に広がり、放射状に広がる鉄道路線や自動車道の上に衛星都市として点在する。外縁には郊外が形成される。郊外は、都市圏の内部で、中心都市に含まれない地域。
古都:日本の「古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法」という法律では、「古都」とは、わが国往時の政治、文化の中心等として歴史上重要な地位を有する京都市、奈良市、鎌倉市及び政令で定めるその他の市町村をいう(2019/04/26)。現在では歴史的建造物などが残されている場所を古都として概念的に呼称している場合も多い。慶州市・西安・ナポリ・ヴェネツィア・京都・鎌倉など、多くは観光地となっている。古都という語は記号化されて、観光都市・国際都市のスタイルを並列して内包している。
8 衣装/ファッション文化
  fashionは、ラテン語のファクティオ factiō (行為,所作) に由来する英語。特定の時期に一般に受入れられ,普及した社会現象や生活様式などのすべてを含む,流行,風潮,様式などの意味であるが,一般的には主として服飾の流行をさす。 17世紀以後,ヨーロッパのファッションは,女性服ではパリが,男性服ではロンドンが優位を占めてきた。ーブリタニカ国際大百科事典  服飾における流行,または流行の服飾そのものを指す。1920年代以後の現代ファッションと,それ以前を分けて考える。
9 地中海文化
  世界文化遺産として今に残る観光地である地中海周辺の遺跡に立つと、我々は遥かに遠い紀元前の歴史に想いをよせる。廃墟となった建造物群を見て、そこで生活し文化を造り上げた人々、自然や人間同士の闘い、伝承されてきた物語やそこに存在した歴史的背景を彷彿させる。地中海周辺の紀元前ギリシャやローマやエジプトを描く映画は、地中海文化を表象している。映画鑑賞者に歴史の光芒と人間社会の盛衰を知見させ、現代社会からの新たな視点を呼び起こさせる映画作品
10 ジャーナリズム・ 報道文化
  新聞・雑誌・パンフレット・ラジオ・映画・テレビ・書物等によるニュース論評や特集の取材・製作・供給などの諸活動。ジャーナリズムという用語は元来,特に新聞などの印刷物による最新の出来事の報道に用いられたが,20世紀のラジオとテレビの出現に伴って、最新の出来事を扱う活字・電子コミュニケーション全般を含む。ーブリタニカ国際大百科事典  民主主義国では政府の干渉からプレスの自由は守られているが、記事を入手するために記者がやってよいことには道義的制約が課せられている。報道の自由の原則によって、表現や報道はジャーナリストが自主的に決めた倫理基準によって行われるべきだと考えられている。ジャーナリズムの主要な役割に「権力の監視」がある。国際ジャーナリスト連盟が1954年に採択した「ジャーナリストの義務に関するボルドー宣言に基づいて、ジャーナリストは真実の尊重、プレスの自由、正確性、情報源の秘匿、盗用・中傷・名誉毀損・報道に関する金銭授受の排除、公平な報道、人権の尊重をジャーナリズムの倫理規定とする。
・個々の事実を追求して真実を伝えようとするジャーナリストたちの不屈のメッセージやミッションを描いた映画作品
11 スポーツ文化
  スポーツの歴史的由緒と多種多様な文化を表象した映画作品。登山・野球・ボクシング・ゴルフ・バスケット・ラクビ・テニス・サッカー、等
12 ミュージカル文化
  ミュージカル映画は、1920年代末期にトーキーが発明され、映像に音楽をあわせることが可能となって誕生した。当初 は舞台作品をそのまま映画にしたものが多かったが、物語そのものの無い短編も多く作られた。最初のトーキーと言われるアル・ジョルスン主演の『ジャズ・シンガー』(Jazz Singer,1927) は最初のミュージカル映画だと言える。
13 映画文化
   ・文学・映画・テレビ・諸芸術
  (註)映画シネマ(超文学的で映像的な映画やアバンギャルド的な映画)は、別枠のカテゴリにする
14 ファンタジー・幻想・仮想現実
  20世紀以後、科学の実証と進歩に合わせて、物語と科学的事実の境界線が曖昧になった。ファンタジーの世界は現実感を彷彿させ、仮想現実の中で多種多様な生き物は共生共存して、多種多様なコミュニケーション回路を通過する。
仮想現実と遺伝学&ゲノミクスの渦潮を表象している。それらを表象する映画作品
15 メッセージ・メタファー
  英米社会と文化を知る映画、つまり、アメリカで最も関心の高い社会問題(Social Problems/Issues 2019年データ)をmessageとして提言している映画作品


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世界的著名な映画賞
MCDbに累積している映画作品は世界的に著名な映画賞を受賞、またはノミネートされた映画で、以下の賞のどれかを受賞した映画作品である。
□ 「英国アカデミー賞総合作品賞・受賞作品」
□ 「米国アカデミー賞作品賞、他、受賞作品」
□ 「ニューヨーク映画批評家協会作品賞・受賞作品」
□ 「ボストン映画批評家協会作品賞・受賞作品」
□ 「ゴールデングローブ賞・受賞作品」

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