映画と文化データベース
Movie and Culture Database (MCDB)

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第33回東京国際映画祭2020レポート
2020年10月31日(土)~11月9日(月)

優れた映画が世界中から集まり、映画研究者・映画ファンに出会いと感動を与える東京国際映画祭は、11月9日(月)に閉会した。今年は新型コロナ禍に対処して、【観客者賞】だけとなったのは残念だったが、【特別招待作品】として上映された『HOKUSAI』は見応えある。

東京国際映画祭は、カンヌやベルリンやサンセバスチャンなどに並ぶ国際映画製作者連盟公認の長編映画コンペティション映画祭なのだが、今年は新型コロナ感染症の世界流行下でコンペ部門がなくなり、海外からの来場もない状況の中で開催された。日本が製作する映画のテーマは移民・格差・ジェンダーで、このテーマは10年間も変わっていない。欧州映画では、人間と人間関係のメカニズムに焦点をあてて描いた心理ドラマが目新しかった。『スエット』(マグヌス・フォン・ホーン監督/ポーランド映画)は、エクササイズのカリスマ女性インストラクタの孤独を描く。アジア・中東映画では、『ノーチョイス』(レザ・ドルミシャン監督/イラン映画)がイラン社会の抱える貧困と人種の闇を鋭くえぐったメッセージを伝えている。
日本映画では、特別招待作品『HOKUSAI』、観客賞を受賞した『私をくいとめて』(大丸明子監督・脚本)は注目すべき映画作品であった。

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『HOKUSAI』
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©2020 HOKUSAI MOVIE

本映画は葛飾北斎の若き時代から老年までを3章に分けて描いてゆく。日本文化(ジャポニズム)の世界への発信メッセージがよく伝わってくる。本作では、北斎の版元である蔦屋重三郎と北斎の盟友である柳亭種彦とのエピソードを軸に、「人間・北斎」と、北斎が描いた「3つの波の秘密」が生まれるに至った物語を描いている 。19世紀にフランスにジャポニズムブームを巻き起こし、ゴッホ、モネ、ドガなど数々のアーティストに影響を与え、西洋近代絵画の源流となった、世界で最も有名な日本人・葛飾北斎である。

映画情報
監督:橋本一
企画・脚本:河原れん、音楽:安川午朗、エグゼクティブプロデューサー:細野義朗
配役:
葛飾北斎(青年・壮年期):柳楽優弥/葛飾北斎(老年期):田中泯
喜多川歌麿:玉木宏/コト:瀧本美織
配給:S・D・P 製作国:日本 21年5月全国公開
公式サイト http://www.hokusai2020.com/

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『私をくいとめて』
第33回東京国際映画祭の観客賞受賞を受賞した。
全国公開は、12月18日(金)より全国ロードショー
作品紹介
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©2020『私をくいとめて』製作委員会

芥川賞作家・綿矢りさ(「勝手にふるえてろ」で芥川賞受賞)の小説「私をくいとめて」を映画化した同名の映画作品。独身生活を楽しむ女性31歳の黒田みつ子と年下男性の恋の行方を描く。彼女の脳内には、もう1人の自分である相談役“A”が存在し、人間関係や身の振り方に迷った際にはいつも正しい答えをくれる。ある日、みつ子は取引先の若手営業マンの多田に恋心を抱くが、勇気を出せない自分に戸惑いながら、一歩前へ踏み出すことを決意する____。

映画情報
監督・脚本:大丸明子、原作:綿矢りさ
配役:黒田みつ子…のん、多田くん…林遺郎、ノゾミさん…臼田あさ美
2020年製作/日本
配給:日活

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『燃ゆる女の肖像』 (Portrait de la jeune fille en feu, 2019)
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©Lilies Films.

18世紀末のフランス、画家のマリアンヌが絵画を教えていたところ、女子学生の1人が絵について尋ねる。その絵はマリアンヌが《燃ゆる女の肖像 Portrait de la jeune fille en feu 》とタイトルを付けた肖像画であった。「見る女」と「見られる女」、「画家」と「モデル」の想いのぶつかり合いを一枚の画面に凝縮して描いた《燃ゆる女の肖像》である。マリアンヌは絵の着想を得た時空を回想し始める__。背景にある1770年代のフランスとイタリア、その社会における人間と人間関係のメカニズムに焦点をあてた物語が展開する。

映画情報
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Céline Sciamma.jpg←Celine Sciamma監督
Noemi Merlan.png←Noemie Merlant(画家マリアンヌ)
Adèle Haenel.jpg→Adèle Haenel(貴族の娘エロイーズ)

監督&脚本:セリーヌ・シアマ(Celine Sciamma)
受賞歴:第72回カンヌ国際映画祭(2019)、第60回カンヌ国際映画祭(2007)受賞
主演俳優:ノエミ・メルラン(マリアンヌ)/アデル・エネル(エロイーズ)/ルアナ・バイラミ(ソフィ)/バレリア・ゴリノ(伯爵夫人)
製作: ベネディクト・クーヴルー
2019年製作/フランス/122分/PG12
原題:Portrait de la jeune fille en feu
言語:フランス語/イタリア語/日本語字幕
配給:ギャガ 日本公開 2020.12.4~


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以上、
塚田三千代 記
©2020.TSUKADA Michiyo









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|映画紹介|

『キャッツ』 原作 Cats
2020.1.17 全国ロードショー
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©2019 UNIVERSAL PICTURES.ALL RIGHTS RESERVED.
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映画批評
横田安正 (演出家)

詩人TS Eliotの原作にアンドリュー・ロイド=ウエーバーが曲をつけた『Cats』は1981年のロンドン初演以来、世界で愛されているミュージカルである。この名作をトム・フーパー監督(ラ・ミゼラブル、英国王のスピーチ)が歌って踊れる名優を総動員して大胆な映画化を図った。背景はTSエリオットがこの作品を書いた1930年代後半のロンドン、ソーホー地区のゴミ捨て場だ。
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【映画リテラシー】
出典 T・S・Eliot Old Possum's Book of Practical Cats
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全文を読む→cats2019_yokota.pdf



『フォード VS フェラーリ』原作 FFord v Ferrary
2020. 1.10 全国ロードショー
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© Twentieth Century Fox Corporation

ルマン24時間耐久レースを征し、F1グランプリでフェラーリに勝つことをめざした男たち: ドライバーのケン・マイルズと元レーサーの熱血カ―・デザイナのキャロル・シェルビーが奮闘する。マイルズの夢を支える息子と妻の献身さ、巨大組織フォードが押し付ける難題に立ち向かうキャロル、ケンとの友情と信頼を深める姿を軸にして映画は展開する。
1966年、ルマン24時間耐久レースを制覇したフォードが、史上初の優勝を達成して、安全運転志向の大衆車フォードのイメージを大転換する。F1フォードが誕生した瞬間をスクリーンに映しだしている。(m.t)

監督 ジェームズ・マンゴールド
出演 マット・デイモン、クリスチャン・ベイル


『ラスト・クリスマス』 原題 Last Christmas
2019年12月6日(金) TOHOシネマズ ほか全国公開
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© Universal Pictures

クリスマスシーズンというと誰もがサンタクロースをイメージするが、本映画はサンタでなくエルフ(小妖精)が主人公である。

 エルフを看板にしてクリスマス商品の売り上げをねらうのがロンドンのクリスマスショップ女店主である。店のエルフに起用されたのはケイト(エミリア・クラーク)だが、彼女はエルフの衣服を着てきらびやかな店内にいても仕事に身がはいらない。いつもうわの空で外を眺めている。
 そこへ好青年がとつぜん現れて上を見てごらんという。彼はケイトにつきまとい、ケイトの悩みを聞いてくれ、スケート体験や静かで幻想的な小公園へ連れて行き、携帯電話を捨てろといい、ゆっくり眠れる場所を提供してくれる。心によりそってくれる人。ケイトは次第に心よせるのだが、トム(ヘンリー・ゴールディング)という名を名乗った後、彼は姿を現さなくなる。心を頼れる人を失くしたケイトは母親(エマ・トンプソン)からも離れて、一人で自分探しを始める。そして、あの交通事故と手術との不思議な繋がりが一致する。
 1年を経て、ケイトは今年のクリスマスに向けて、言葉を思い浮かべながら、自分の信念への取り組みを結実させる。老若男女が集い、特技を披露しあい、共に祝うクリスマス。ワムの「ラストクリスマス」の曲が流れる。(m.tsukada. 2019.12.5)

監督:ポール・フェイグ
原案:エマ・トンプソン、グレッグ・ワイズ
脚本:エマ・トンプソン、ブライオニー・キミングス
出演:エミリア・クラーク、ヘンリー・ゴールディング、ミシェル・ヨー、エマ・トンプソン
lastchristmas-movie.jp


『フッド・ザ・ビギニング』原題 Robin Hood(2018)
2019年10月全国ロードショー
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https://www.imdb.com/title/tt4532826/

本映画は中世に活躍した伝説上の英雄ロビンフッドの物語である。物語は何回もリメイクされているが、今回とくに注目したいのはロビンフッド伝説を変容させる視点である。ロビンが早撃ち弓矢の特訓を終えて悪敵に立ち向かう早技の弓矢撃戦や馬によるカーチェイスさながらの逃走やロビンとマリアンの初恋と4年後の物語は、十字軍の歴史と文化、ノッティンガムの石炭採掘や自由農民闘争を知らない世代の若い鑑賞者にとっては、最高のエンターテイメント要素である。映画のメッセージは武器による戦争をしないで暮らせる平和と豊かさを願う、である。現在のシリア情勢への政治的な揶揄を、映画の背後に潜在させているように見える。m.tsukada 2019/08/07


『Girl/ガール』  
7月5日(金)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国ロードショー
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© Menuet 2018

「お前は女の子だよ」と優しくいってくれる父。ララはいじめにあって転校し、新たにバレーを習い始める。そしてバレリーナになることを一途に望みレッスンに励む日々を過ごす。父の代わりに料理をし、6歳の弟を学校へ送り迎えをするララは、周りからお姉さんなのね、と云われる。誕生日や年越し会に親戚が集まると、きれいになったね、と云われるララ。父とララは性転換を医者に相談する。現代医学の進歩でその可能性があるのだが、年齢的、体力的に今は無理だと知る。日ごとにララの身体的変化が顕著になり、それを抑えるホルモン療法を医師の勧めで行っているがその効果が出ない。汗が出ないように飲み水を制限し、皆と一緒にシャワーをせず、レッスン終了後の着替えを一人でする。プリマの道をひたすらに進むララだが、異性を想う思春期。楽しいはずの休暇でレッスン仲間から味わった屈辱。ララは決断する_____。
トランスジェンダーの 'social issues' を バレリーナの立ち位置で向き合う教育的な映画である。(m.tsukada 2019/4/18)


ビューティフル・ボーイ』 原題:Beautiful Boy
2019年4月12日より TOHOシネマズ シャンテ他にて全国公開
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© 2018 AMAZON CONTENT SERVICE LLC

監督・脚本:フェリックス・ヴァン・フルーニンゲン(Felix Van Groeningen, 1977 - )ベルギーの映画監督、プロデューサー、脚本家
出演:スティーブ・カレル、ティモシ-・シャラメ(Steve Carell, Timothee Chalamet)
原作:"tweak"  ”Beautiful Boy"
製作:PLAN B © 2018 AMAZON CONTENT SERVICE LLC.
2018/英語/アメリカ/120分/ビスタサイズ/R-15

音楽ジャーナリストのデヴィッド・シェフと息子ニック・シェフの親子の回想録に基づいて映画化された作品。長年のドラッグ依存を克服し、現在は人気ドラマ「13の理由」の脚本家として活躍するまでのニックの半生 ー 8年生~大学ジュニア時代の薬物依存症と向きあい苦悩し克服する息子ニックと父親デヴィッドの家族(a family battling with drug addiction)を主軸にしてリアルに状況を描き《薬物依存は問題》をsocial issue のメッセージとして伝えている。教育的な映画である。

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父親デヴィッド役をスティーブ・カレル、息子ニック役をティモシ-・シャラメが熱演して、切実な感動が深く伝わってくる。原作を読めば、映画に描き切れていないアメリカ社会の医薬システムや救済プログラムの実体が詳細に解る。(m.tsukada 2019/4/13)


『ベン・イズ・バック』 原題 Ben Is Back 
2019年5月24日よりTOHOシネマズ他全国ロードショー
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「It's on you. お前のせいだ」、これはベンが連れ去られた愛犬を探し出すために心当たりの家を1軒ずつ尋ねていく途上で、最初に尋ねた元ガールフレンドの父親がベンに向かって怒鳴った言葉です。ここからまだ明るみに出ていない薬物まわしの経路が明らかになっていきます。社会福祉施設に入って再生しようとしてもしきれない息子ベンを母親や民間支援者がささえるのですが…
 アメリカ社会では現在、鎮痛薬(オピオイド)の依存症が深刻なレベルになって、その数値は毎日、発表されて警鐘されています。治療のための投薬が過剰になり、強度な麻薬の売買に繋がるケースを本映画は,'social issues' のメッセージとして伝えています。
 母ホリーをジュリア・ロバーツ、息子ベンをルーカス・ヘッジズが熱演して、切実なる心情を満たします。(m.tsukada 2019/4/3)
続きを読む → 『ベン・イズ・バック』by tsukada


『ビリーブ 未来への大逆転』原題:On the Basis of Sex 
3月22日 TOHOシネマズ 日比谷他 ロードショー
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© 2018 SORYTELLER DISTRIBUTION CO. LLC.

映画は全米で尊敬される女性の一人、ルース・ギンズバーグの四半期の人生を描く。男女平等のジェンダー人権問題に真向いから立ち向う懸命な姿が描きだされる。当時の法令では母親の介護費用の控除を男性に認めていなかった。全米で公民権運動が活発な最中に、ルースはこの男性を擁護する裁判を起こし、これを出発点にする決意をする。
100年前の古い判例が今も公然と見なされているのを正さなければならない。裁決は時代に適合した判例に変えていかなければならない、というのが彼女の信念であった。しかし、法の権威を守ろうとする政府側は最強弁護士のチームを用意して、ルースの訴訟に圧力をかける。100%勝利無しという不利な状況にあるルースだが、彼女はこれを出発点にしたいと考えて凛々しく法廷に立つ。ルースは法廷でスピーチする。
彼女の落ち着いて晴れ晴れとして微笑みを浮かべて訴訟の裁決を告発する。5分32秒のスピーチである。裁決はルースの勝利となる。彼女はついに逆転勝ちした。

原題のOn the Basis of SexにあるSexとは、かってフランスでシモーヌ・ド・ボーボワールが『第二の性』(Simone de Beauvoir.Le Deuxième Sexe. 1949)で提言したジェンダを示唆する性である。エンディングで流れる主題歌はケシャが熱唱する"Here Comes The Change"がいつまでも心に響く。(m.tsukada)


『メリー・ポピンズ リターンズ』原題 Mary Poppins Returns (2018)
2019年2月1日(金)ロードショー
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©2019 Disney Enterprises.Inc.

1964年に公開されたアカデミー賞16部門ノミネート&5部門受賞『メリー・ポピンズ』のリメイク版かと思いきや、そうではない。55年後に新たな趣向で製作された。本映画では、魔法使いメリー・ポピンズが風に乗って舞い降りたバンクス家は子供が親となり3人の子供のいる世代となっている。
 大恐慌時代のロンドン。祖父の代からの古びた家屋を維持する画家マイケルは、妻を亡くした後、3人の子供の育児と生計を立てるために、父が働いていたフィデリティ銀行で臨時職に就いている。家の中は散らかり放だい、銀行融資の返済期限となり、家を取り上げられる緊急事態となる。祖父や父が所有していた銀行株券で借金を返済できるのだが置き場所が不明。メリー・ポピンズは喋るオウムの傘と何でも出てくるドクターバックを手にして、子供たちのしつけと家事に専心するが金銭には無関心。

本映画はバンクス家の経済的危機を救う鍵となる株券を巡り、現銀行頭取の悪徳手法に立ち向かう子供たちの奮闘とメリー・ポピンズが率いる夢と優しさと冒険に満ちたファンタジーの世界を眼前に広げてゆく。メリー・ポピンズが戻って来たら、きっとこうだろうと思わせてくれる映画___ 
続きを読む → 『メリー・ポピンズ リターンズ』by tsukada


運び屋』 原題 The Mule
2019年3月8日全国ロードショー
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©2018 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

アール・ストーンは、訪れた州や町の数々の記念ワッペンを整然と並べて張ったオンボロのリンカーン社製ボンネットトラックに逃げこもうとしたとき、自分も移民だが助けがいるならここへと、電話番号を書いた紙切れを手渡される。フンと苦笑いしながら毅然として自宅と農園に戻ってみると、銀行差し押さえの立札が立ち、中への立ち入り禁止となっていた。彼は退役後に、世界で一番美しい百合’デイリリー’を栽培する農園経営者として、数々の賞を受賞して有名になる。
 しかし今の彼はインターネット通販世代の押寄せる波に乗り遅れ、重なる借金で銀行に私財をすべて差し押さえられている。家族にも見放される。残されたものは無事故運転を証明する運転技術だけとなる。高速道路渋滞を避けて裏道を通り、時間通りに目的地に着く運転術を信頼されて、アールは配送運転手となる。だがそれはメキシコからシカゴまで麻薬や銃の密輸品を軽トラックで移送する運び屋であった___。映画は2014年NYマガジンに掲載された衝撃的な実話記事に着想して製作された。
 アール・ストーンを演じるのは名優クリント・イーストウッド(Clint Eastwood)
続きを読む → 運び屋 by tsukada


『ちいさな独裁者』 原題:Der Hauptmann 英題:The Captain
2018/10/29 - 2017年第65回 サンセバスチャン国際映画祭撮影賞/ドイツ映画賞・2018年音響賞受賞・作品賞ほか4部門ノミネート
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©2017 - Filmgalerie 451, Alfama Fil

1945年4月のドイツ。一人の若い脱走兵の戦争下における尋常ならざる行動と衝撃に満ちた実話の映画化。実在した若者はヴィリー・ヘロルトで「エムスラントの処刑人」(Der Henker vom Emsland)の異名で知られる。シュヴェンケ監督は鋭敏な作家性で実話を分析し、リアルな映像を通して戒めの強いメッセージを伝えている。(m.tsukada)

言語:ドイツ語 字幕:日本語
監督:ロベルト・シュヴェンケ   脚本:ロベルト・シュヴェンケ
撮影:フロリアン・バルハウス   主演:マックス・フーバッヒャー(Max Hubacher)
製作:ドイツ、フランス、ポーランド 配給:シンカ=アルバトロス・フィルム=STAR CHANNEL MOVIES
映評を読む → hauptmann28captain29_oohara.pdf

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