東京の大学医学部付属病院で看護師をしている者です。 この度、4月頭からコロナ外来に選出され、毎日PCRや入院手続きなど 実施しています。 今、私から最新の情報を発信できると思い、情報を アップします。 まず大事なのは漠然と怖がらないで、きちんと理解して適切に怖がろうと いうことです。 空気感染ではないので、ふわふわ飛んでいるのではなく 接触!飛沫!人のしゃべるツバ!この見えない概念の理解が大事かなと思っています。マスクをしている人たちの間では基本的にうつりません! 以下、100人くらい問診した結果からの情報です。 <症状の特徴> コロナウイルスは7日から10日にピークを向かえます。 1、最初に倦怠感が顕著に出る 2、頭痛がほとんどの人で出現 3、下痢(回数は多くない)も多い 4、途中から味覚と共に嗅覚も全くなくなる人が半分位いる 5、発熱 軽症:微熱がだらだらと続く 中症:39度台くらいまで上がる 重症:38度以上がずっと続く 特徴は一旦7日目くらいにおさまってまたぐんぐん出る。 日内変動はある。 6、咳や痰はあまり多くない印象 7、若くても息切れが出てくる 8、喘息や喫煙歴、糖尿病があると重篤化しやすい 9、肺炎像は両肺に淡い影がはっきりと出る (レントゲンよりCTでしか読影できないことあり、CTがいいです) <現在の治療> 当院では対症療法のみ。 ○発熱、頭痛:カロナール(イブやロキソニンは?) カロナールは400mgから500mg/回 3回まで ○抗生剤は基本的に効かないので飲まない ○咳:デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物 ○痰:カルボシステイン ○下痢:整腸剤(ミヤBMなど) <PCR受けるまでの流れと結果> 1、発熱と上記症状があった場合保健所に電話。ひどいと2時間 繋がらないとか丸2日間繋がらないという現状がある。 繋がらなかったら、他の近隣地域の保健所に電話してください。 2、経過観察と言われることが多い様ですが、そんな時は近医にまず 電話をしてから受診。だいたい上の薬+医師によっては抗生剤を 出して自宅待機となる。 3、解熱しない、もしくは症状が消失しない場合は遠慮なく保健所に もう一度電話する。 4、それからPCRの検査を受ける場所を指定される。 5、病院や検査所から直接電話がかかってきて受診の日時を聞く。 6 保険証と現金を持って検査場へマスクをしていく。 a. 保険が効けば料金は1000円程度。 b. CTなどを撮影すると6000円程度になる。 7、薬が必要であれば依頼して帰宅。帰宅は公共交通機関を使わない。 8、翌日保健所が検体を持っていく。今検査が立てこんでいて月曜日に 出した結果が金曜日にならないと戻ってこない。 つまり5日間位かかるのが現状。 9、自宅で呼吸苦が出たら保健所に電話。万が一繋がらなくて危険を 感じたら迷わず救急車を呼ぶ。 10、症状が落ち着いたら今後はPCRしないで2週間後から 普通の生活になる方向。家族も2週間同じ対応で。 <実際にうつる場所の印象> 1、居酒屋や外食店のホールスタッフの手が怪しい!毎回手指消毒して いなければウイルスのついたお皿をさげて次の人のお皿を運んで いる可能性が十分あります。 2、ライブハウス系の人はよく来ます。 3、陽性の出た人の家族はほぼみんな陽性です。 4、孫が祖父祖母宅に遊びに行って濃厚接触をする。 5、病院関係のクラスターとその家族や、それらの人と接触した人。 <入院となった場合> 1、指定病院がなかなか空いておらず、とにかく医師が電話して探し回る 場合が多い。 その間患者は待っていて家族が荷物をまとめて持って くる。入院したら面会は一切禁止。現金、持参薬も一切持ち込み禁止。 2、とにかく病室の中から出られないので対症療法のみ。 3、呼吸状態が悪化したら、ICUで気管挿管し人工呼吸器をつけるしか できることはなく、あとは患者の免疫力で回復を祈るのみ (悪化しても回復する患者もいる) 4、万が一の事があった場合は最後まで家族に電話をして状態を伝え、 火葬してから遺族に遺骨を返す。入院になった時点で軽症化する まで一切誰とも会えず、そして重症化したら一気にあっけなく…と いう印象があり、ここが怖いところです。 5、軽症になったらすぐに専用の移送の車でホテルへ移動して療養。 結構これは早い段階でスムーズにいきます。新患者や重症者の ベッド床を確保するために。 <私が気をつけていること> 1、口から入るのが一番うつるので食べる前、ドアノブなどどこも触らない 状態にしてから、爪や指と指の間までしっかり洗う!これにつきます! 2、1日8時間睡眠(睡眠を十分にとる) 3、現金は一切触らず全て電子マネー。 4、クラスターになっている場所や外食店や病院はできる限り行かない。 5、携帯電話は食事中触らない。帰宅後はまず第一に消毒してから 家に入る。 6、マスクの表面は絶対に触らない。ポケットにしまった手は汚染されて いると認識する (マスクは基本1枚/1日) 7、タクシーに乗らない。実はコロナ患者さんはタクシーで移動している 人が多いので、 タクシーは基本的にコロナウイルスウヨウヨです。 <患者の流れ> 1、3月の3連休で陽性となった患者のPCR検査はピークアウトしてから 実施されている。若い人が多く軽症が多い。 2、4月5日の週はその家族が続々ときて陽性になっている場合が 多かった。高齢者にうつり,重症な肺炎も多々見られるようになった。 3、4月12日の週はクラスター本人とその家族も一気に陽性となった印象。 4、陽性になった患者の同居人はだいたいうつるので適切な隔離方法を 指導している。 以上です。必要以上に怖くなるような情報は避けたつもりです。 日本は他国よりだいたい2週間程、対策や実行が遅れている印象が あります。お金の心配も絶対あると思います。ですが、目先のことより、 今ぐっとこらえることが 大事を救ってくれます。 私が今いる病院の中もまさにコロナ戦争ですが、みなさんに応援して もらって私達医療従事者は頑張れています。 本当に感謝しています。長々と失礼しました。 |
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