作 メガネっち
デウスがテラフォームを始め、まさに世界が破滅に向かおうとしていたその時。
デウスの活動を停止させ、最愛の人、大切な親友を助けようと向かっていった人達。
そして、その活動を支えたシグルドを始めとするユグドラシルスタッフ等。
そして、覚えているだろうか。
生き残った人々が雪原アジトに集まった。(一部例外を除く)その中で、今までに培ってきた
知識や技術を駆使して、デウス内部に入っていった彼らの後方支援をしていた元各国の兵士や
技術者達のことを。その作戦通信指令センター室(※作者命名)においての責任者である初老の所長、
ワーク・ケルト(※架空の人物)の話である。
じっと報告を待つ所長。今、フェイ達がデウス内に突入しているところである。
各所員が情報収集、無線による状況報告、レーダーによる監視などで全員が、
機械や膨大なファイル、書類と格闘している真っ最中である。
「ワーク所長!」
と大声と共に若い所員がデスクに駆け寄ってきた。
「どうした!」
「もう間もなく一番下に到達します!!」
「よし、各所員に緊急通達!特別体制を敷いてくれ。」
「わかりました!」
「ジムくん、コンピュータのあれが吹っ飛ぶ(コンピュータの電源が消えてデータが壊れること)
といけないから非常電源を起動しておいて!!
…たしかあれはスレイブジェネレーター的なやつじゃない。デウスの機能が停止しても大丈夫だから。」
「わかりました!!」
所員の動きが更に慌しくなり、くるべき時がいよいよ迫っているという焦りをもたらした。
所長はいてもたってもいられなくなり所員に混じってレーダーの監視についた。
「なっ、なんだよ作者。え、自己紹介しろって? 仕方ないな…。
私はワーク・ケルトです。アヴェ国の出身。長い間兵士として軍に在籍していました。
在籍中コンピュータの事にも精通していたためデータ解析やその他の仕事に従事した事もありました。
戦争終結後、故郷ブレイダブリクに帰り、昔とった杵柄ということで
息子と共にコンピュータ等の機械に関する事業をはじめました。
その矢先、ソラリスの機動兵器の襲撃により、一時そこから避難しましたが無事難を逃れ、
皆で平和を喜び合いました。その時、息子の次男が突如変異しました。
後から聞いた話によればリミッターが外されたことによって生じた現象であったそうです…。
ニサンに行き、フェイさんやエリィさん達とと出会い、息子の治療の合間に少し、
世間話をすることもありました。しかし事態は一挙に悪いほうに流れていきました…。
後に、ここを訪れたシタン氏の話によれば、エリィさんが連れ去られてしまったそうです。
そして、メルカバーの活動が始まり、『天使 <アイオーン>』が地上を蹂躙した…、と聞きました。
そう、それで私の妻、息子や親戚、同僚や先輩後輩をいっぺんに失いました。
その後、雪原アジトに身を寄せ、現在に至っているわけです。」
突如、変化を知らせるアラームが鳴り出し、赤ランプが点灯し始めた。
「所長!!! 戦闘状態に入った模様です!!」
「ああ。こっちのレーダーでも確認できた。」
「タカヒコ! ファイル持って来てくれ!」
「ブラウンさん!! ユグドラに無線入れて下さい。」
「四柱神かぁ!!」
「確認…出来ません!」
「まず確認しましょう。こちら雪原アジト、センターです。応答願います。応答願います!!」
「ダメだ。無線交信が出来ない!!」
「所長!!」
「…レーダーからのデータやユグドラシルからの連絡を最大限生かせ!」
「わかりました!!」
部屋の中はまさに現代の大企業のオフィスに負けず劣らずすごく慌しくなっている。
そして…。
「……しょ、所長!! レーダーを見てください
!!」
「ああ、もう見てる。 デウスとの戦闘状態に入ったようだ。」
「誰か時間確認しろ!」
「その書類貸せ!!」
少し間があいて…
「頼むから無事に…。」
「全員で…生還してほしいなぁ…。」
「レーダー…んんんっ!! 所長!デウスが!」
「反応が消えた!?」
間………
「ひょっとしたら…。」
「勝ったのか…?」
「やったあ…? !!!! 何だ、この反応は!!!」
「所長!!」
「わからん! どうしてだ…。」
「もお終わりだぁぁぁぁぁ!!!」
所員の叫びは別のフロア―にも聞こえた。
「どうしたの…。まさか…!」
「いやぁぁぁぁあ!!」
パニック寸前に陥る雪原アジト。が、信じられないことが起こった!!
「………なっ、何い!」
「飛んだ!!」
「何だどうした、何が飛んだ…。デウスがぁっ!!」
「所長!!」
「訳がわからん…。…………あれ、あれは…!!」
一同「ゼノギアス!!!」
「フェイくん!! お、おい、誰か無線交信できるか!!」
「おっ、応答願う、フェイくん応答しろ!! 返事してくれ!!」
「ダメだ!このままだと…。」
「宇宙空間に出るか!?」
「だとしたらレーダーで確認できなくなります!!」
「デウス反応消えました…。大気圏を出ました!!」
「同じくゼノギアスもです!」
「くそっ!!」
『ザザ――ッ、ガガッ こちらシタンです。誰か出てください!』
「!!」
「所長!!」
「建物全体に会話が聞こえるようにしろ!
(トランシーバーを手に取り)はいっ!!こちら雪原アジト、センターです。シタンさん、無事ですか!」
『こちらは全員無事です。そちらの機械は動いているのですか?』
「はい。非常電源を起動させまして、コンピュータ等の機械は全て動いています。」
『そうですか。』
「…全員お怪我などありませんか?」
『大丈夫です。しかし…。』
「フェイくんとエリィさんは…。先程デウスを追って宇宙空間に出たゼノギアスの姿が確認できましたが…。」
『その通りです。フェイは…エリィを助け出すために飛び立っていきました。』
「!!!!」
『エリィはデウスの中に取り込まれています。デウス本体の活動は停止しましたが、
そのデウスという檻から波動存在が元の高次元に戻るための次元シフトが発生したわけです。
それは…この星を消し去るには十分過ぎるエネルギーがあったのです。』
「……じゃあ、エリィさんは!!」
『ええ。この星を救うために、自分の、身を挺して…。』
「で、フェイさんは、エリィさんを救いに…。」
『そうです。今動くことが出来るギアといえば、ゾハルと接触したゼノギアスだけです…。』
「………」
『…ワークさん。』
「はい。」
『もう間もなく地上に脱出することが出来ます。』
「ユグドラシルには連絡はしましたか?」
『ええ。』
「わかりました。こちらからも所員を出します。何分御気をつけて。」
『わかりました。』
プツッ
「ブレークくんとリットンくん。至急現場に飛んでほしい。」
「わかりました。」
「他の所員はレーダー及びその他計器に注目し、変化があり次第すぐ報告すること。以上!!」
「所長。この機械持っていきます。」
「わかった。」
「行って来ます。」
「気をつけていって来い。」
タタタタタ……
間…
「所長、観測が出来ません。」
「どうした?」
「いや、ちょっと見てください。」
「本当だ。」
「所長、ユグドラが脱出地点付近に到着したと無線連絡が入りました。」
「あ…ああわかった。それにしても二人は着いたかなぁ…。」
再び間…
「あの二人からは現着の報告のみ…。レーダーの方は。」
「まったくです。」
「そうか…。」
「所長、落ち着いてください…。」
「いつも焦っているお前に言われてもなあ。」
「そおっすね。」
ビ――――――――――――――――――――――ッ
「無線だ。」
『緊急連絡!!報告します!」
「どうぞ。」
『フェイさんとエリィさん…』
若干涙声である。
「どうした!!」
『無事生還です!!』
「そ…そうか、そうか!! ヤッタ―――――!!」
「ワーーーーーッ!!」
「全員無事だぁ!!」
「バンザーーーーーーイ!!!」
「生きてて良かった…(泣)」
『報告終わります!!』
「ご苦労さんでした!」
「よかった。本当に良かった…。」
「これで…終わったんだな…。」
「ええ。」
その後、フェイ達が歓喜に包まれて帰って来る所を後半で…。
作 メガネっち
雪原アジト…
「帰って来たよ!!」
少年の声と共に皆の歓声があがった。
「お帰りなさい!!」
「ありがとう、みんな!」
「若様!!」
「フェイくん、エリィさん!!」
「先生さん、お疲れ!」
「ご苦労様でした!!」
「ゆっくり休んでいってくれ。」
「お帰りなさい!」
「ご無事で何よりです。」
「フェイ兄ちゃん!」(ダン)
「よう、ビリー。無事だったか。」(って、あんたも無事だったのかい、ジェシーさんよ…)
無事にメンバー全員が生きて帰ってきた。みんなの歓声に包まれ、そして…。
作戦通信指令センター室
「お帰りなさい。本当に、ご無事で何よりです。ご苦労様でした。」
ワーク所長が、まず第一声を発した。
「皆さんのおかげで全員で無事帰って来る事ができました。
所長さんをはじめ、皆さんに感謝したいと思います。」
シタンがこう言うと、
「あの時はすいませんでした…。」
フェイが申し訳なさそうに謝った。
エリィを助け出すためにデウスを追ったフェイ。
前作では所員が無線で必死になって呼びかけたが応答が無かった。
実は通じていたのだが全然聞いていなかったようです。
「いやいや。仕方が無いですよあの時は。それに二人とも無事に帰ってきたのだから、結果オーライですよ。」
所員が笑って返した。
ワーク「バルトさんはこれからが大変ですね。」
バルト「ああ。参っちまうよなぁ…。」
メイソン「若! そんな事をおっしゃっている様ではアヴェの再建は到底無理でございますよ!」
バルト「じょ、冗談だよ爺…。」
マルー「ねえ若、ニサンも大変な状態なんだよ。」
バルト「わあってるよ…。」
ワーク「ハハハハハハ」
ビリー「ところでフェイとエリィはこれからどうするの?」
フェイ「これからは多分ラハンに戻るよ。みんなで村を再建してゆくよ。」
エリィ「ずっと一緒に…ね、フェイ。」
フェイ「あ…ああ、もちろん。」
リコ「照れてるぜ、こいつ。」
フェイ「茶化すなよ、リコ!」
一同「ハハハハハハ」
「それにしても、一時はどうなるかと思いましたよ。
ここ(雪原アジト)もパニック寸前にまで陥りましたから…。」
「あの時、ユイさんが居なかったらとんでもない事になって…」
シタン「ユイ!」
ユイ「あなた…。ご無事で何よりです。ミドリも心配してらしたのよ。」
シタン「すまない…。迷惑を掛けてしまって…。」
ユイ「いいえ…。あなたが頑張っていらっしゃたのですから。」
シタン「ありがとう…ユイ…。」
ミドリ「おとう…さん。」
シタン「ミドリ…。」
ワーク「…本当に、良かったですね…。ハーッ………、これで、定年だな…。」
「えっ?」
ワーク「いや…この件が無事に済んだら自分は身を引こうと思っていたんだ…。
これからは若い人達の時代だ、年寄りがいつまでもでしゃばっちゃいけないよ。」
「所長…。」
ワーク「…フーッ、これで、退職できる。もう心残りは無い。」
シグルド「ワーク所長さん…。」
ワーク「エリィさん、亡くなった御両親のことを忘れずに、がんばって生きていくんだよ…。」
エリィ「…はい。」
ワーク「フェイさん。本当に大変だったね…。
しかし、この今の気持ちを忘れずに、二人で力強く生きていくんだよ。」
フェイ「ワークさん…。」
ワーク「バルトさんに、シグルドさん。これからが一番の正念場だ。
しかし、自分達が正しいと信じたことを貫いて、頑張って下さい。私達は期待しています…。」
二人「……」
ワーク「メイソン卿、この二人の後押しを、頑張って下さい…。
同世代同士、今度一緒に酒を酌み交わしたいですね。」
メイソン「ええ、楽しみにしております。」
ワーク「マルーさんも、これからが大変ですが、ニサンはみんなの希望の光です。頑張って…。」
マルー「うん…。」
ワーク「シタンさん。長い間ご苦労様でした。これからは御家族と仲良く暮らしていって下さいね。」
シタン「ありがとうございます。」
ユイ「ワークさん…。」
ワーク「ビリーくん、これからもっと大変になるかもしれないが、
亡くなったお母さんの事を胸に秘めて、プリムちゃんやお父さんと一緒に頑張ってな…。」
ビリー「はい。」
ワーク「リコさん。恐らくキスレブには戻るでしょうが、そこでも、自分の信念を貫いていって、頑張って下さい。」
リコ「お、おう。」
ワーク「エメラダさん…ひょっとしたらあなたがこの人類の未来の天使かもね…。」
エメラダ「えっ…。」
フェイ「……」
エリィ「……」
ワーク「いや……頑張ってね。」
エメラダ「わかった。おじさん。」
ワーク「マリアさん、本当に今まで辛かったね…。だけど、御家族の事を胸に秘めて、頑張って下さい。」
マリア「…はい。」
ワーク「チュチュ。仲間は減ってしまったけど、みんなと仲良くね…。
チュチュ一族と人間の友好がいつまでも保てるようにね願っているから、頑張って。」
チュチュ「わかったでチュ。」
タカヒコ所員「ワークさん…。」
ワーク「ハハッ、大丈夫だよ。」
シタン「ワークさん…。」
ワーク「………皆さんがいる限り、この星は死なねえ。」
一同「………」
ワーク「じゃあ…後は、頼んだぞ。」
自分の机の上を片付け、出て行こうとした。
「ワーク所長!」
声に振り返ると、タカヒコ所員が敬礼をしていた。
ワークも敬礼をした。
所員が全員敬礼をした。
そして、メンバーも…。
ワーク、手を下ろし、「体に、気をつけてな。」
と振り返って、部屋を出ていった…。
廊下に響く靴音を聞きつつ、
タカヒコ所員「ワークさん……。」
静かに、時が流れていった…。
数年後…。
アヴェ共和国の首都、ブレイダブリク。
ファティマ城横に真新しい庁舎ビルが立っている。
共和国となり、様々な改革が行われた。そして…。
ビジネススーツに身を固めた一人の男性が指示を出していた。
「じゃあ、ゲブラー基地の調査を引き続き継続していって。」
部下「わかりました。」
「タカヒコじゃないか!」
振り返れば服は違うものの全く変わっていないワークであった。同じくスーツを着てニコニコとして、近づいてきた。
タカヒコ「ワークさん!」
ワーク「元気でやってたか?」
タカヒコ「もちろんですとも。ところで何をやっているのですか?」
ワーク「これだよ…。」
内ポケットから手帳を取り出した。
『アヴェ警察本部 警察学校指導員 ワーク・ケルト』
タカヒコ「えっ!ワークさん、もう辞めるって…。」
ワーク「まあなぁ。しかし何にもする事が無いから先日メイソン卿と酒飲んで愚痴をこぼしていたら…。
紹介してくれたんだよ。今日はこれから公安担当の係長に会いに行く所だったのだよ。」
タカヒコ「とりあえず座りましょう。」とベンチに腰掛ける二人。
ワーク「バルトさんやシグルドさんは軍隊を解散させた代わりに警察制度を導入したのだから立派だねぇ。」
タカヒコ「私もこのプロジェクトに参加したのですよ。」
ワーク「? 今何やっているんだ?」
と、いうとタカヒコも名刺入れから名刺を取り出しワークに見せた。
『アヴェ共和国政府 内閣官房室 A.G.S.R.T(Ave
republic Government:Solaris Research Team)
【アヴェ共和国政府:ソラリス調査チーム】 総責任者 タカヒコ・タナカ参事官』
ワーク「ほ〜う。スゴイじゃないか。」
タカヒコ「今、3チームに分かれて行動しているのですよ。
1つはゲブラー基地調査班、2つは旧『教会』データベース解析班、3つはエテメンアンキ墜落地点調査班という風に…。」
ワーク「そりゃスゴイ。タカヒコ、偉くなったなぁ…。」
タカヒコ「ええ、まぁ…。」
部下2「タカヒコ参事官!メンバー全員に連絡取れました。こちらに向かっているみたいです。」
タカヒコ「わかった!すぐ行く!」
ワーク「おい、メンバーって…。」
タカヒコ「シタンさん達にソラリス時代のことを色々尋問するのですよ。」
ワーク「そうか…。がんばれな。」
タカヒコ「ええ、自分が信じた正しいことを…。」
二人は固い握手を交わした。
ワーク「いつか、アヴェの街に飲みにいこうや。」
タカヒコ「楽しみにしてます。」
と、二人は別々の方向へ歩き出していった…。
完
作 メガネっち
ゲーム開始約4000年前…。
ゼボイムの首都の企業のビルや省庁の建物が集中しているいわば都心の真っ只中。
その中にやや広い敷地を持った連邦医務局の病院。
その建物の中の、とある科の医療管理センター。
キムと交代の医師が医療管理ディスプレイを見ながら業務引継ぎを行っていた。
キム「この方はいまは様態は安定してますが急変したばあいはC−7のAHを5cc注射して、
大至急処置して下さい。すぐに僕に連絡下さい。すぐ来ますから。」
交代の医師「わかりました。」
キム「他の患者さんについてはこれといった異常は見られませんが、カルテは僕のデスクに、
患者さんのデータはこの中に保存してありますのでもしもの時はよろしく御願いします。」
医師「ありがとうございます。」
キム「…それじゃあ、あがりますんで、失礼します。お疲れ様でした。」
同僚達「お疲れさんでした。」
看護婦達「お疲れ様でーす。」
上司「ご苦労さん。」
医師の打ち合わせ室を後にしたキム。
「(…はあ…。さすがに宿直はつかれるなぁ…。)」
昨日は宿直の当番が回ってきて、徹夜で勤務したので、明日は非番になるのである。
と、思いながらロッカールームに向かっていたら、
「おっ、キムくん。今日の勤務は終わりかい?」
キム「ウィレムくんか。お疲れ。今日は終わったんだよ。」
ウィレム「…この疲れた顔は宿直明けだな。宿直はつらいよなー。」
キム「ああ。」
ロッカールームに着いて、自分のロッカーの前に立った。
ウィレム「どうだい。今夜一杯行こうか。…なんて思ったけどやめた。家帰って寝たいよな。」
キム「分かってるじゃないか。」
二人はしゃべりながら白衣から背広に着替えていた。
キム「一緒に帰るか。」
ウィレム「ああ。」
ロッカールームを出て、正面玄関を目指して歩く二人。
その姿はどこかしら仕事帰りのサラリーマンの姿と重なる。
正面玄関を出て空を見れば夕焼けが始まっていて、帰宅する人や車で通りは混雑していた。
とても戦争中とは思えない風景であるに違いない。
しかし実生活に戦争の影響が影を落としているのには間違い無い。
2人は「都営高速鉄道」の《連邦病院前》という地下鉄駅に入っていった。
ウィレム「自分は子供の頃電車の運転手になるのが夢だったのだけど、
どうしてどうして医大に入ってしまい最終的に医師になってしまった。」
キム「なんで医大に入ったんだよ。」
ウィレム「医師のほうが何となく魅力的だったのかな…。」
キム「しかし現実は…。」
ウィレム「毎日多忙な日々。」
キム「そんなもんだよ。現実は。」
ウィレム「現実知ってりゃ、なってなかっただろうな…。」
帰宅する人達の流れに乗って自動改札に定期券を通してホームに向かって歩いて行く二人。
「♪〜 間もなく、4番線に東西縦断線快速、総合防災センター行きが入ります。
危ないですから、ホームの内側までお下がり下さい。なおこの電車は◯△、×□には
停車しませんので後発の各駅停車をご利用下さい。」
「♪♪〜 1番線、中央環状線外回りの各駅停車、間もなく発車します。駆け込み
乗車は大変危険ですのでお止め下さい。閉まるドアにご注意下さい。」
夕方のラッシュアワーに合わせて、電車がひっきりなしにホームを発着していく。
多くの人達が電車に乗りこみ自宅へ帰って行く。電車は人々の思いを乗せて発車して行く…。
電車出発のメロディー、駅員が駆け込み乗車を注意するような放送、電車がブレーキ
をかけてゆっくりとホームに進入してくる音、人々の靴音やしゃべり声。
この数年後にこのごくごく当たり前の情景、音が消えてしまうなどとは誰が想像しただろうか…。
2人はホームにたどり着き、次の電車が来るのを待っていた
作 メガネっち
「♪♪〜 間もなく、3番線に東西縦断線、各駅停車の西ニュータウン行きが入ります。
危ないですからホームの内側までお下がりください。
なお、後続の特別快速の追い越しのため3分ほど停車致します。」
キム「ああ、もうすぐ電車が来る。」
ウィレム「通過の特別快速…。都心の真っ只中のこの駅を通過してどうすんだよ…。」
キム「私鉄とのスピード競争の結果だよ。しかし…スピードを売り物にしても乗れる駅が少なかったら…。」
ウィレム「本末転倒だな。」
キム「良く考えてほしいよ。《都営》と銘打っているから税金で走っているんだろうに…。」
ウィレム「ああ…。」
としゃべっている間に各停の電車が入線してきた。
電車が完全に止まり、扉が開いた。下車する人はほとんどいない。帰宅する人々が電車に乗りこんで行く。
少し混んでいる車内。同僚と雑談している女性、上司らしい人と仕事の話している男性、
新聞や雑誌を読んでいる人、ノートパソコンをかまっている人、居眠りをしている人、疲れた顔をしている人…。
ほんとうに、いつもと変わらない情景である。
ふと窓を見ると、警笛と共に特別快速電車が外側の線路を速いスピードで駅構内を走り抜けているところだった。
間もなくして、発車のメロディーが流れる。大慌てで駆け込む男性サラリーマン。
「間もなく、3番線から、東西縦断線、各駅停車の西ニュータウン行きが発車します。
ドアが閉まります、ドア付近にいる方はご注意下さい。」
ドアが完全に閉まり、電車特有のモーター音とともに電車はゆっくりと発車して行く。
ウィレム「キムくん。君はどこの駅で降りるんだったっけ?」
キム「ん?『総合公務員官舎下』だけど…。ウィレムくんは?」
ウィレム「僕は終点まで乗ってそこからバスで20分先の『西警察署前』の停留所で降りてすぐの所なんだ。」
キム「……そういえばその辺まで地下鉄が延びる計画があったはずじゃないかな…。」
ウィレム「そう、そこなんだ。都内のほとんどの地下鉄延長工事が止まっているらしい。」
キム「…どうしてだ…。」
ウィレム「あくまで自分の想像なのだけども、やっぱこれって戦争の影響かなぁ。」
キム「ああ…。そうかもしれない。そういえば経理部からの通知見たか?」
ウィレム「いいや。まだだけど。」
キム「これからは新規の医療機械の購入は極力控えて従来の機械をフルに使うように、と言うのだよ。
つまり病院にも下りてくる資金がかなり少なくなってきてるんだよ…。
このままじゃ機械が壊れてもまともに修理や買い替えが出来なくなるかもしれない。」
ウィレム「まずいな…。患者さんに十分な治療が出来なくなるかもしれないじゃないか。」
キム「用務部の人に話を聞いたのだけども、
地下の非常電源装置の修理点検もこの最近おろそかになっているらしい…。
もしもの時が一番怖いって言っていた。」
ウィレム「国の福祉を差し置いても、戦争に力を注ぐか…。」
キム「国を支えている国民を大切にしない限り、戦争なんて出来やしないよ…。」
この後に、悲劇が現実のものになろうとは…。
キムには、腑に落ちないことがあった。
独身男性公務員は必ず指定の寮または官舎に入らなければいけないのだが…。
キム「……?。そういえば、お前官舎のほうに住んでいないのか?」
ウィレム「ん、ああ。実は入籍したんだ。」
キム「わお!おめでとう。だからか…。相手は?」
ウィレム「えーと、同じ課の人と…。」
キム「へえ、いわいる職場結婚みたいなもんかな。」
ウィレム「キムくんもそろそろ考えたほうがいいぞ。
ちゃんと家庭を持ってしっかり仕事に打ち込むことが大切だろ。」
キム「(ギョッ)う、あ、その、ああ、そっ、そうだな。」
ついエリィのことを気にしてしまうキム。(笑)
ウィレム「(おい…なんで動揺しているんだ?)…やっぱり看護婦がいいでしょ。
同じような仕事だからちゃんと仕事を理解できてるから、夜勤や異動なんかにもちゃんと対応してくれる。」
キム「ああ。」
ウィレム「きみはどうなんだい。気になっている人とか。」
キム「(やっぱり来た―――!)んんっ!いや、まあ…いるには……いるけど…。」
ウィレム「おっ、やるじゃん。」
キム「だからって何でこんな事聞くんだよッ!」
ウィレム「悪い悪い。だけどその人の事を大切にしろよ…。僕達は生い先短いから、若いうちに…。」
キム「…ああ、分かってる。」
車掌アナウンス「まもなく、『総合公務員官舎下』に到着します。お降りの方は、御忘れ物にご注意ください。」
電車が徐々に速度を落として行く。
キム「駅だ…。」
電車はホームに滑り込んで行く。そして電車は静かに停車位置に止まった。
ドアが開き、ワッと乗客が降りて行く。ホームに出たキムは振り返った。
ウィレム「じゃあ、キムくん。よい休日を。」
キム「そちらも。」
発車チャイムが鳴り、扉が閉まる。電車特有のモーター音とともに発車していく車両。
電車を見送ったキムは、きびすを返して改札口へとつながる階段へと歩いていった…。
終
作 さるがっそーの午後
「もしも…」
黒月の森をさまようフェイ。その顔にはあの頃の元気さの微塵も無く暗く沈んでいた。
フェイ「ああ…俺は…どうしたらいいんだ…これからどうすれば…」
???「ラン アハス! ガルティ ナイユ
タット! … (以下省略)」
フェイ「なんだ?お前?」
ラムサス「武器を捨てろ!さもなくば…ん,お前どこかであったような…」
フェイ「俺はお前なんか知らない。俺の名はフェイだ。」
ラムサス「フェイだとう!?…あ・あの時の!!!」
フェイ「どうした。俺を撃つんじゃなかったのか?やるならさっさとやってくれ!」
ラムサス「お・俺は塵なんかじゃなーーい!ち・塵なんかじゃ…うひゃ・うははは!」
フェイ「(オイオイ,なんだこいつ?先生よかあぶねーじゃん。ほっといてさきいこ)」
すたすた…
ラム公「ヲ・ヲレワチリナンカジャ…」
こうしてラム公の苦悩は延々と続くのであった。
つづ…かない
作 kawazi yosihiro
ここはとある森の中。
二人の男女が激しく言い争っていた。
「俺はなにもしてない!!全てはあのギアのせいなんだ!!」
「違うわ!あなたはただ逃げているだけじゃないの!!」
女がその言葉を発した瞬間、男のひざがガクリと地についた。
エリィ「あれ?」
フェイ「そうさ!わいは負け犬や!!」
エリィ「え?あの」
フェイ「わいは男の風上にもおけん負け犬やぁぁああ!!」
エリィ「な、なにもそこまで、ね?元気だして」(なぐさめる)
フェイ「うう…わいは…わいは最低の男や…!!」
エリィ「さ、きょ、今日はここに泊まりましょう?」
シタン「い、いない…」
作 Mr・K
フェイが格闘大会で優勝したが、
一方のバルトはラムサスと接触!
バルト、ピンチに陥るが…
バルト「つ、強ぇ…」
ラムサス「これで終わりだ!!」
マルー「若ぁ!!」
しかし、フェイ、ナイスタイミングで到着!!
フェイ「まてい!!」
バルト「遅ぇぞてめぇ!!…っておい、
何だその肩についてるあやしい物体は…」
フェイ「ん?ああ、このチャームポイントの事かい?格闘大会の優勝商品さ!(親指を立てながら)」
バルト「(な…何か違う…妙に爽やかに、そして怪しくなっている…それに髪型も変わってるし…)」
マルー「わ、若…そのあやしい人知り合い…?」
バルト「い、いや…最初はこんな奴じゃ無かったんだが…」
ラムサス「え…ええい何をゴチャゴチャ言っている!!食らえっ!!」
ざぶしいっ!!(効果音)
ラムサスの攻撃がフェイにクリティカルヒット!!
フェイ「グフッ…やるな…お前の攻撃を受けて倒れなかったのは…オレが初めてだぜ!」
ラムサス「…?な、何をいって…」
フェイ「遊びは終わりだ…そろそろ本気で行かせてもらうぞ!!」
ハァァァァァァァァ…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ(効果音)
ラムサス「な、何ィ!!?」
突然、フェイはおもむろにズボンを脱ぎ、ヒヨコ走りでラムサスに突進!!
ラムサス「う、うわぁぁぁぁぁ!!?」
一同ガビーーーーーーン
フェイ「カテイヨウ・エアガイツ・ナンデオレデレン!!!」
ガコォ!!!!(効果音)ドシャア(効果音)
ラムサス「ぐふぅ…バカな…この技は…めそ…(ガクッ)」
ミァン「か、閣下!!?メソって何さ!!」
バルト「な…な…」
フェイ「これが…セクシーコマンドーだ!!」
伝説の格闘技、セクシーコマンドーとは!?
そして、”めそ”とは!?
新たな謎を残しつつ、
風雲級の次回へつづく…のか?
作 トンプソン
−破片の一部から始まった−
あの、世界から14年たった。人類の存亡の勝利は意外な展開があった。
セイボム文明時代、冬眠装置を使った人間達の復活。スファル人の何%は人間に戻っていた。
ラハンに住むシタン一家に、静かなのが一人増えた。そして…
「ねぇ!おかあさん!」
「なぁに、ミドリ」
「今日ねぇ、面白いものをみたんだよ」
「へぇ、何を観たの?」
「それはね………」
昔はあれだけ寡黙であったミドリもかなり喋るようになった。それでも、
(なんで、ミドリは…私にはなしかけて…)
ふくれっつらを見せるシタンは、既に40に差し掛かる。顔のほりは深くなっている。
眼鏡も更に度の強いものを使う。
「先生!、医療器材の洗浄終わりました」
「ご苦労様、ダン」
あの、ダン君は一念発心して、シタンの後を継ぐ事にして、修行中。
ダン君18才、ミドリちゃんは華の19才。
そして、シタン家の次女、『ブラウン』ちゃんは12才。
「ねぇ、どうしてあんたは何も喋らないのよ!」
「…別に…」
小さい頃のミドリそっくりなブラウン。
「では、先生僕はこれで帰宅します」
「ダンくん、ツチノコに気をうけるんですよ」
「先生、今更ですかぁ?もうなれましたよ」
未だに余計な一言が抜けないシタンである。
「またね!ダン君」
「おう、またな!ミドリ姉ちゃん、びいび〜ブラウンちゃん!」
「挨拶はブラウン」
「…じゃ……」
「ほんとに何も言わないのねぇ…」
憤慨気味の姉であった。
外に出て、シタン家の倉庫を何気無しに観ると、
「あれ…?何かが光ったような…?」
この時はその程度であったであろう。たしかに、ギアの一部、既に使えなくなったはずなのだが、
倉庫の中で光った。これは序章に過ぎなかった。
帰り道、何回かツチノコ達と遊んでいた。空を見上げれば満点の星のオブジェ、
アングルを上に、上に、宇宙に持っていくと…
宇宙船の大船団が、回遊している。
そして、この星に向かっている。
『あそこは我々にとって理想の…』
『はい、ナリア様、ですが、あそこの住人は』
『見れば原始時代のようだよ。我々と同じ種であったかもしれんが・・・』
…不気味な会話が宇宙空間に流れた……
−平和が支配の村ラハン−
ボロボロになったラハンも8年の歳月でまともな状態になった。
「あれは、もう昔なんだよな」
己にとって実の姉と婚約者が殺された嫌な土地であったが、ダンは戻って来た。
「おかえり、ダン」
「只今戻りました。村長」
「おいおい、村長はやめろよ、フェイでいいよ」
「はいはい」
ダンとフェイである。結局『絵』の方では糊口を繋げなかったようである。
「はい、お疲れ様、食事が出来ているわ」
「あ、これは奥様」
「本当に他人行儀ねぇ。ダン君は」
エリィも最早軍人であった面影はない。子供に3人に恵まれた30歳頃の、良き母親である。
上二人は双子の女の子、『シャラ』・『ルヤ』の可愛い14歳。
カンの良い人なら解ったと思います。ゼノI時で愛の一夜の時に出来た子供なのである。
さぞ、二人は驚いたであろう。救出したら、エリィの御腹に生命が宿っていたのだから。
もう1人の『キート』君は8歳の可愛い盛りの男の子。なお、彼が一番「エーテル」に優れてはいるようだ。
シャラ「おかえりなさい、ダン兄ちゃん」
ラヤ「今日は先生に何しかられた?」
この会話で二人がどの様な性格か大凡(おおよそ)の察しが付くので、これ以上は細かく言わない。
「ふあ〜。おかえりぃ、おにいちゃん…」
寝ぼけ眼はキート君。それでも、『御兄ちゃんが帰ってくるまでは』
と、頑張っているようだ。
そう、ダン君はフェイ夫妻の子供として育てられている。
「平和だな…」
ぽつり、とフェイがいった。
「そうね」
「今の状態を…続いてほしいよ、この子達の為に」
「えぇ、今ではバルトさんも、キスレブではリコさんが頑張っているんですものね」
「リコか…奴等とも会ってないなぁ」
「そに、ビリー君もねぇ」
「あぁ、そうだよな。あいつがニサン教の牧師とはなぁ」
「ふふふ、宗教の強さを知っているのよ」
「そうかもな」
平和な家庭である。
他のラハン村の家庭もこんな感じである。
あの『ルッカ』も結婚したようだ。
…だが、確実に、確実に敵は来ている。来ているのだ………。
作 アンドヴァリ
レベルアップ!シタン先生は『風精刀気−宴−』を習得した。
そして敵と遭遇。
シタン「フェイ、バルト見ていて下さいね。新技のお披露目です!」
フェイ「一体どんなすごい技なんだろう…」
シタン「行きますよ!風精刀気−宴−!!!」
そのときフェイとバルトが目にしたのは一生懸命、満月と詩を背景(壁)に貼り付け
ている
シタン先生だったとゆう…
作 アンドヴァリ
ここは空飛ぶ都シェバト。
フェイとバルトはシタンの奥さん−ユイさん−に出会った。
フェイ「あ、ユイさん、お久しぶりです」
ユイ「あら、フェイ君お久しぶりね。隣に居るのはフェイ君のお友達?」
フェイ「あ、うん、バルトっていうんだ」
バルト「こ、こんにちは…」
顔を赤らめるバルト。物陰で誰かがその様子を観察していた。
その夜−…
フェイ「あのさ、マルー。パーティ変更頼み…うわーーーー!!オバケーー!!!!!」
フェイは見た…厚く化粧をして、山姥(やまんば)と化しているマルーを…
作 アンドヴァリ
エリィ「明日はフェイ達においしいものご馳走するわね♪」
フェイ「お、楽しみだな」
シタン「そうですね。ソラリスの食事ってば、あんなカンズメだったもんですから、
エリィさんがちゃんとした料理作れるとは意外ですねぇ。」
バルト「キッチンは勝手に使ってくれていいぜ」
エリィ「ユイさんに教えてもらったのよ♪ところで、『オス』と『メス』、どっちがいい?
ここはメスが少なそうだけど…」
3人「『オス』と…『メス』!?」
フェイ「…俺、オスでいいよ」
2人「俺(私)も…」
次の日の夕食…
エリィ「ささ、どうぞ腕によりを掛けて作ったのよ。おかわりもあるからどんどん食べてね」
3人「…まともな料理じゃん(ですね)。いっただっきまーす♪」
もぐもぐ…
3人「うまいっっ!!」
シタン「ところで…これ、何の肉ですか?」
フェイ「鳥肉…じゃないし…牛肉かな」
バルト「いや、これ馬でも鹿でも鳥でもないぜ…」
シタン「まちがっても魚の肉でも無いようですし…」
ドタバタガチャン!!
シグルド「若!!ギアドックの整備員知りませんか!?」
3人「……え?」
その後、3人とも菜食主義者(ベジタリアン)になったことは言うまでもない…
作 アンドヴァリ
シタン「フェイ!バルト!やりましたよ、新技『火精刀気−轟−』を覚えました!!」
フェイ「へぇ、すごいなシタン先生は!!」
バルト「あぁ、なんていったっておれたちより早く技覚えるんだもんなぁ!!」
そして、サンドマンズ島ドラゴソ戦…
シタン「では皆さん、新技披露しますよっ!!!」
火精刀気−轟−
その時バルトは見た!刀にバーナーが取り付けてあったのを…
そして、フェイが叫んだ
フェイ「オチ一緒かい!!」
作 はいぱ〜
これは東京に住む、ひろしくんの体験談をもとに書いたものである(嘘)。
ある日の夜11時頃、ひろしくんは塾からの帰り道で、ひとけのない公園を歩いていた。
すると前から柄の悪そうな兄ちゃんが3人やってきた。
兄ちゃんA「こんな遅くになにしてんの?」
兄ちゃんB「金持ってんだろ?だしな!」
ひろしくん「え?い、いや、持ってないです。」
兄ちゃんC「嘘ついちゃいけねえや。おっと、逃げようたってそうはいかねえぜ。」
兄ちゃんB「早く出せってのがわかんねえのか?」
ひろしくん「ひぃーー。すいません。」
ひろしくんぴーんち。と、そこにグラーフ登場。
グラーフ「うぬは力がほしくないか?」
ひろしくん「ほしい!なんでもいいからほしい!!」
グラーフ「よかろう。…滅びの母の力を。」
ごあぁーーーーーーー。
ひろしくん「うわぁーーーーーーーー。」
”歴代巨人軍の選手の名前を言える力”を手に入れた!
ひろしくん「こんなのつかえねぇーー。」
でも敵全滅。かくして、その力がひろしくんから失われることはなかった。
作:M+
ある日のキスレブ・バトリング会場にて。
フェイ「やっと……ここまできたな。夢にまで見た……」
シタン「やけに大げさですねぇ。どうしたんです?」
フェイ「なんだかバトリングの最中、思うように機体が動かせなくてなかなか勝てなかったんだよ。」
リコ「それって誰かに操られてるんじゃねえのか……?」
シタン「まあ、とにかく景品に変えてもらいますか。このまま立っていても仕方ないでしょう。」
そうして一同、足取りも速く歩いていき、
お姉さん「ここは、アイテム交換所です。」
すべてを聞くより はやく、一同「Mディスク!」
数分のち、Mディスクを手に入れた3人は、早速プレーヤーの方に向かった。
フェイ「ディスク、セットしたぞ。」
リコ「これで、俺たちも世界中の音楽を網羅するんだな。」
シタン「あなたでも、音楽に興味を示すんですねぇ。」
リコ「変なこと感心してねえで、さっさとスイッチ押してくれよ。」
シタン「はいはい……」カチ。押したものの、Mディスクはなんの反応もない。
フェイ「確か、2回押すんじゃなかったっけ?」
シタン「そうでしたね。」カチ。
しかしやはり、何も変化なし。
リコ「おいおい、壊れてんじゃないのか?調べてみてくれよ。やっと手に入れたMディスクなんだぜ」
シタン「そうですね。このまま帰ったんじゃ、今までなんのために苦労してきたかわからないですしね。」
シタン、プレーヤーの裏蓋をはずし、カチャカチャいじり始めた。
シタン「んっ……これは……ちょっと……むずかしいですねぇ。何しろ、エーテル効果のかかった特別製らしいですしねぇ……」
カチャカチャ……カチャカチャ……カチャカチャ……カチャカチャ……経つこと数十分。
フェイ「あれ?」
リコ「どうした?」
フェイ「これって、コンセントじゃないのか?」
言ってフェイがぶらつかせているのは、紛れもなくプレーヤーのコンセント。
シタン「ああ、どうりで。おかしいと思ったんですよ、いろいろいじっても効果ないですし。」
リコ「ありがちなパターンだな。全く、なに考えてやがるんだか。」
フェイ「じゃあ、とにかくスイッチ入れるよ。」
カチ。……カチ。シィーン。
フェイ「あ……あれ?」
ボンッッ!!
シタン「あれ?」
一同「…………………………」
フェイ「…………先生?(ぼそっ)」
作 M+
デウス突入間近の作戦会議にて。
バルト「よし!明日の朝突入するぞ!」
ビリー「しかし、今の装備で果たしてデウスを倒すことができるかどうか……」
リコ「やって見なきゃわからないだろうが!初めからそんなんでどうする。」
シタン「しかし、’備えあれば憂いなし’ともいいますしねぇ。」
エリィ「ねえ、手っとり早くお金稼ぐ方法ないの?装備が買えればいいんでしょう?」
マリア「でも、敵を倒してアイテムを換金する方法は時間がかかりますよ。」
チュチュ「でチュね。チュチュ。」
エメラダ「…………」
一同「うーん」
フェイ「よし、あの手しかないな。」
バルト「何か案があるのか!?」
フェイ「ああ……あそこになら余るほどの金があるはずだから……」
リコ「どこだ?そこは!
……な……何でそこで俺を見つめてるんだ?」
そして翌日。
キスレブ総統もとに一通の手紙。
『息子の命が惜しければ、メトロノーム貯金箱をよこすべし。』
作 M+
初めてフェイたちがアヴェを訪れたときのこと。
バルト「腹へったぜ。何か食いもんねえのか?」
シタン「あそこにレストランがありますよ。」
フェイ「じゃあ行ってみようか。」
3人、レストランに行き’おいしい料理’を注文した。
バルト「おっ。うめえ。おかわりしようぜ。」
フェイ「ああ、いくらでもいけそうだ。」
一同、注文分すべて食べ果たして、その日はレストランを出たのだった。
そして時は経ち、トーラの森にて。
3人は幻のアイテムを探しにまわっていた。
シタン「二人とも、森の外に出たらすぐギアに乗るんですよ。」
バルト「わかってるって。先生も心配性だなぁ。」
フェイ「なあ、あっちの方があやしくないか?いかにも出そう、って感じがする。」
シタン「あっ。フェイ、待ってください!」
駆け出したフェイを2人が追いかけるうち、一同はいつの間にか森からはみ出ていた。
シタン「あ!スファルギアです!」
フェイ「あんなの楽勝じゃないか。何驚いてるんだい、先生。」
バルト「ギアを召還するぞ!」
まずはシタンの行動。
シタン「逃げますよ!早く!」
フェイ&バルト「はあ?」
バルト「気でも狂ったのか?どう見ても勝てる相手だぜ?」
シタン「いいから早く!」
お次はフェイの番。
フェイ「もちろん攻撃するさ。先生はもういいから、バルト、ギアを呼べ!」
バルト「ああ!」
結局、逃げ切ったシタン以外は全滅だった。
シタン「だから言ったんです。人の忠告は聞くものなのに……」
見下ろす地面には、ギアにすら乗ることができなくなった2人の、つわものたちが夢のあと……
作 M+
とある日のユグラドシルのマルーの部屋にて。
フェイ「あれ、そういえばチュチュはどうしたんだ?」
マルー「うーん、それがねぇ……どこに行ったんだろ。見かけなかった?」
シタン「いいえ、見かけませんでしたけど?」
フェイ「まあ、そのうちに戻ってくるだろ?装備だけいいのを買い込んでおけばいつ現れても大丈夫だろ?」
マルー「あ、買い物に行くの?チュチュ見かけたら戻ってくるように言っといてね。」
エリィ「ええ。わかったわ。」
そうして一同、ギアショップに向かったが、チュチュはいなかった……
エリィ「どうせだから、このままギアのまわりも探してみない?いるかもしれないし。」
フェイ「そういえば、ギアってゆっくり眺めたことってなかったな……いいよ、ギア眺めながら行こう。」
整備員「お、めずらしい。ギアを見に来たのか?ゆっくり見てってくれ。」
ゼノギアス、E.アンドヴァリ、E.フェンリル、ヴィエルジェ、E.シューティア、
E.レンマーツォ、セプツェン、クレスケンス……そして、チュチュ。
整備員「て、おい!何でおまえがここにいるんだ!?」
チュチュ「えへへ。それはでチュね……」
シタン「実は、チュチュも必殺技が使えるように私が改造したんです。」
一同「え!」
チュチュ「え゛っっっ!?」
シーーン。
シタン「…………え?」
フェイ「やめときなよ、先生のは冗談じゃすまないんだからさ……。」
作 M+
デウステラフォーミング後……平和なところが一ヶ所あった。
今回は、ユグドラシルの医務室にて。
看護婦「もう、すっかり回復しましたねー。」
ラムサス「ああ、本当に世話になった。」
看護婦「……もういっぺん、ケガしてきませんか?」
ラムサス「……それでは、ほかの人間にもあいさつせねばならないから……」
そそくさと、医務室を後にするラムサス。
看護婦「…………つまんなーい。誰か来ないかしら。」
すこし後、医務室から出たラムサスとドミニアが会話していた。
ドミニア「御回復、おめでとうございます。……では、そろそろここも出られるんですか?」
ラムサス「ああ、そうしようと思っている。そこで頼みがあるんだが、
これからの日常品をどこで買えばいいのかわからんのだ。」
ドミニア「それでしたら、閣下のお手を煩わせることはありません。私が買って参ります。」
ラムサス「あ……ああ、そうしてもらえればありがたいが……」
エレメンツ4人で買い物した後のこと。
ドミニア「もちろん、私が持っていく。閣下から直接頼まれたのだからな。」
トロネ「関係ないだろ!閣下がこの後どこに行くかわからないんだからな!絶対に聞き出す!!」
セラフィータ「はいはいはーい!セラフィータちゃん持っていくー!」
ドミニア「じゃあ、勝負して決めるか。腕相撲なんかどうだ?」
トロネ「ずるいぞ!!ドミニア!!ここは純粋にじゃんけんだろう!」
セラフィータ「トロネちゃん、じゃんけん負けたことないよー。えい、セラフィータちゃんのくすぐり攻撃ー!」
ドミニア「わ……脇の下だけは勘弁しないかーっ!」
トロネ「じゃんけんで決める!」
セラフィータ「くすぐり耐久合戦ー!」
ドミニア「ぜい、ぜい……いや、腕相撲だ!!」
三人の火花が飛び散る中、最初に買い物袋を手に取ったのは、ケルビナだった。
三人「ずるい(ぞ)っ!ケルビナ(ちゃん)!!」
ケルビナ「こうでもなければ喧嘩の収拾がつかないと思いますが?」
ドミニア「だからといって……!!」
ケルビナ「…………目を……開いて見せましょうか…………?」
ぴしっ!!
まわりの空気が凍り付いたのは言うまでもなかった。
ラムサス「ああ、すまないな。4人で買いに行ったのか。……で、用意はできたのか?」
ケルビナ「できてはいたんですが……客室を片づけなくてはならなくなりました。」
ラムサス「そうか、なるべく急げよ。」
その後、エレメンツたちは幾度か喧嘩をしたらしいが……
ケルビナの前ではやらなかったかどうかは……さだかではない。
作 大和浩然
シタン「喰らいなさい!魔物達っ、−宴−!!!!!!!」
ずしゃああああああああ!!!
魔物「ぐをぉおおんん…………」
シタン「ふっふっふ、我が剣の前に敵なし!」
フェイ「(おっそろしい…、この人には逆らうまい…)シタン先生!すごいですねぇ、
先生って 格闘じゃなくて剣も使えたんですねー。」
バルト「(今、目ぇイってなかったか?先生……)すげぇなぁ!先生っ!」
シタン「はっはっは。いやぁ、そんな…師が良いだけのことですよ」
バルト「へ?先生の剣のお師匠さん?」
フェイ「知りたいなぁ、誰なんですか?」
シタン「妻のユイです」
バルト&フェイ「……………」
シタン「?」
その頃のユイ
ユイ「あの人、大丈夫かしら…うーん…やっぱり、
私の大得意技の−瞬殺−教えてあげれば良かったかしら?」
ミドリ「(お母さん、目が怖い……)」
*瞬殺なんて、技出てこないのでご注意(爆)
作 大和浩然
フェイ「あ。プリムちゃんおはよう、今日はお兄ちゃんと一緒じゃないのかい?」
プリム「………………(フェイを見つめている)」
フェイ「?」
ビリー「ああ、いたいた。プリム、ダメじゃないか 勝手に船内をウロウロしちゃ…」
プリム、おもむろにフェイの頬にキスをする!
プリム「……」
フェイ「…へ?」
ビリー「……ああぁああああああああぁぁぁあっぁ!?
プリム!!!誰に んな事教わったぁぁあ?!!?!?」
プリム「…リコさん」
リコ「ふぁ…、よく寝すぎたかな…」
ビリー「貴様…」
リコ「ん?なんだ、銃使いの坊やじゃねーか…」
ビリー「…プリムに何を教えた?」
リコ「ぎくっ!」
ビリー「何が『ぎくっ!』だぁああああ!!!!成敗してくれるーーーーー!!!
そこになおりやがれぇええーーーー!!!」
リコ「わあああああああああ!!!あれは、ほんの遊び心でーーーーー!!!」
ビリー「遊び心で、ふざけたもん 教えるなーーーーーーーーー!!!!!」
シタン「なんだか、騒がしいですねぇ…」
フェイ「あ。先生…」
プリム「………(シタンの頬にキス)」
シタン「ぷっ…プリムちゃん!?」
ビリー「おのれ!またしてもーーーー!!!!貴様のせいだぁーーーーー!!!
絶対に俺の銃の錆にしてやるーーーーーー!!!!!」
リコ「ぎゃあああああああああああああああーーーー!!!」
フェイ「元・バトルキングも墜ちたもんだな…」
作 大和浩然
ユグドラシル内保健室(爆)
女医師「あら?あなた…確かビリー君の妹さんのプリムちゃんね?どうしたの、こんな所に来て…」
プリム「………体重計」
女医師「うん?体重はかりたいの?やっぱり、女の子ねぇ〜
気になるわよねぇ〜、年頃の女の子だもんねぇ〜うんうん、分かる分かるわ」
プリム「………バカ」
女医師「え?な、なぁに?」
プリム「ううん……はかる」
女医師「あ、はい…え〜っと…?」
体重計「ごんぶと」
女医師「ひ……ひぃいいいいいいいいいいいいー!!!!?」
プリム「…また、やっちゃった……ふぅ」
作 大和浩然
ユグドラシル内をお散歩中のプリム
プリム『ここが、船員さん達のお部屋で…むこうがエレベータ…あっちは…』
フェイ「やあ、プリムちゃん。お散歩かい?」
プリム「……うん(あ。真っ黒いギアに乗ってるお兄ちゃんだ)」
フェイ「そっかー…。あれ?肩に面白いモノ付けてるね。ちょっと見せてくれる?」
プリム「あ……。危な…」
フェイ「よっこっら……」
がっしゃーーーーーーん!!!
フェイ「おっ…重いっ!!!プリムちゃん!な、なにこ…れ…?」
プリムの背中から 変なモノがたくさん出てくる
フェイ「…ひ…ぃぃいいいいいいーーーーーーーーー!!!!」
プリム「…だから、言ったのに」
作 大和浩然
野宿中の一行
エリィ「今日は私が夕飯つくるわね!」
フェイ「えー?」
エリィ「あら、何よ。いやなの?」
フェイ「んー…。別にいやって訳じゃないけれど…。リコの料理の方が…」
エリィ「…………い・や・な・の!?!?」
フェイ「あ…ああ。いえ、頂きます…」
エリィ「よろしい!じゃ、山菜料理でいいわね?」
フェイ「んー…」
調理中
エリィ「ん〜…色んな山菜にー…お米…おみそ…っと…」
フェイ「大丈夫かな?」
リコ「さぁーあなぁ…」
エリィ「んっと…あとは……うん!これこれ、ドライブッ★」
フェイ&リコ「ちょっと、待てーーーーーーーーーー!!!!」
作 大和浩然
ビリー「なぁ、プリム。一回でいいから 兄さんって言っておくれよ」
プリム「…………………。」
ビリー「はぁ…。ダメか…僕はダメでなんで父さんはいいかなぁ…」
プリム「……さん……」
ビリー「え?!な、なんて言ったんだい?!プリムッ!!!」
プリム「…バルト…さん」
ビリー「ばると…!?プッ、プリム!!何故あやつの名を!?兄さんって言ってごらん!!!」
プリム「…バルトさん」
ビリー「うわぁあああああ!!プリムのアホォオ〜〜〜!!!(涙)」
プリム「?」
作 大和浩然
プリム「(今日は、どこをお散歩しようかな……?)」
シタン「おや?プリムちゃん ユグシルドを探検ですか?」
プリム「…(この人、たしかお医者さん)」
シタン「探検ごっこもいいですけど、ブリッジとかギア格納庫は危ないですから
あまり行ってはいけませんよ?」
プリム「…????」
シタン「ああ、、、スミマセン。折角楽しんでいるんですものね、邪魔だてするような事
言っちゃってごめんなさい、プリムちゃん。」
プリム「…………(いい人かな?)」
シタン「私の名前はシタン。これからどうぞヨロシクお願いしますね、プリムちゃん(笑顔)」
−−−そして…
ビリー「さぁ、プリム!今日こそ僕のことを兄さんと…!!!!」
プリム「…シタン…さん(赤面)」
ビリー「っっっ!!!!プリムのバカアァァァアアア!!!!」
チュチュ「まーた、壊れてるでチュ…(−−;)」